2018年 06月 06日 ( 1 )

名も知らぬピアニスト

レコードを買わなくなったがCDは時々買う 横着してアマゾンなどで単品買いするがやはり店頭で実物を見て買うのがシックリくる 何よりもこんな小さなものをわざわざ大掛かりな梱包で宅配の方に持ってきてもらうのは申し訳ない気がしている 僻地でお店がないとか自分自身 体が動かないというわけではないのに…更には送料が無料というのはどこかにしわ寄せがいっているはず 久しぶりにお店の様子を見に御茶ノ水のユニオンに行ってきた。

配信ダウンロード、ストリーミングが流行りの中 店頭には結構人が多かった 形あるCDやレコードは日本ではまだまだ需要がありそうだ しかし売り上げ的には右肩下がり一部のマニアや愛好家が欲しているだけなのかもしれない…
いつもの癖でまずはレコード棚を覗く 壁にある7~8万のレコードは殆ど見向きもされない様子 それに混じり6~8千円程度の盤も飾ってあった。以前のキタサンなら6~8千円で盤質が良ければゲットしていたがもう食指が動かない 感覚的にソフトでこの価格自体「高価」と感じ ようやく普通の感覚に戻りつつあると思いながらCD棚を覗く ユニオンさんも昔の米国ジャズだけではなく現代のヨーロッパ、南米、中近東と面白そうなジャズのアーティストを探し 販促していると感心するがどうもピーンと来るものがない それでも2枚ほど購入してきた。

1枚目はオランダ出身ヴォーカリスト シスビー・フォスの2012年作「UNDER YOUR SPELL」
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とても自然な歌声で冒頭のShanbhai Bluesのアレンジの面白さ、2曲目のUnder Your Spell こちらもオリジナルだがストリングスと相まってとても美しい、リンダ・ロンシュタットのストリングス3部作をややポップス調にした感じで好ましい。税込みで3000円を超すが下手なアナログより価格的にもこちらの方がいい。


2枚目はスティープル・チェイス盤のリマスター版 62,64年録音の「CRY ME A RIVER」
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ご存じ渡欧したデクスター・ゴードンのライブレコーディングである ブルーノート等で聴きつくした感があるデクスターであるが個人的にクライ・ミー・リバーを吹くデクスターに惹かれて購入。ライナーノーツを眺めていると知らないピアニストの名が…アトリ・ビョルン?  どうやら地元(デンマーク)のピアニストのようである。
地元では有名らしいがこの時代のヨーロッパジャズはまだまだアメリカを追っかけていた感があるので対外的にも殆ど知られていない 無名の存在である。
デクスターのサックスは相変わらずだがこちらは何とも言えない哀愁をもったピアノである。微妙なスイング感の中に愁いをもったトーン アメリカ人じゃ出ない音色 と彼の弾くピアノにしばし心を奪われてしまった。

デクスターもそうだが渡欧したケニー・ドリューなんかも徐々にだがジャズではなくヨーロッパの「音楽」に変貌しつつあったように思う。アメリカ本土でもヨーロッパ音楽の影響を受けアドリブすら定型化してしまった節があるのでましてやヨーロッパの大地に触れた時からはその勢いは加速していったように思う。

会場で実際生演奏を聴くのとは違い 自宅でその熱気や汗を感じないオーディオ装置を介して聴くにはこの「音楽」と化したジャズを聴くにはちょうど良いのかもしれないなぁとこの無名ピアニスト「アトリ・ビョルン」を聴いて感じてしまった。そうオーディオではジャズは体感出来ないと改めて感じている今日この頃である。

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by kurama66644 | 2018-06-06 10:18 | ジャズ | Comments(0)

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by キタサン
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