アイドラードライブ

アイドラーと言ってもピンとこない人も多いと思う 知っているのは特にアナログにたずさわっている人でビンテージ趣味の方ぐらいではないだろうか。

昨今のアナログブームでターンテーブルが注目されてきている?がそのほとんどはベルトを使ったベルトドライブ方式である。そしてかつては国内でセンタースピンドルを直接回すダイレクトドライブ方式が流行り人気が出た。

キタサンがアナログに回帰した5年前 それ以前から分不相応にLINNのLP-12を所有していた… ただし殆ど使用せず飾りと化していた(;'∀') このLINNはベルトドライブ方式の有名なプレーヤーである。なぜこのプレーヤーを買ったかというと代理店のすぐそばに昔勤めていた会社があり その代理店の方とは仕事上のちょっとした知り合いであったことから購入した。当時まだオーディオを始めたばかりの時でアナログプレーヤーがこんな高いものとは知らず躊躇したが逆に高いから良いものと言うものすごく短絡的な気持ちでエイヤーッと購入 結局はその後CDばかり聴いていた(笑)

アナログに回帰した時 そのままLP-12を使用し続ける手もあったが新規一転 別のプレーヤーに替えた それがトーレンスTD-521 こちらもベルトドライブであった。そして国産のヤマハ、ケンウッドのダイレクトドライブを導入、最後に現在使用中のトーレンスTD-124に至る これがアイドラー方式 別名リムドライブである。

アイドラー方式のプレーヤーは60年代までは生産されていたがその後ベルトドライブ方式に主流がいってしまった。原因のひとつとしてコストの問題が挙げられる 当時の機械仕掛けの重いターンテーブルを正確に回転させる為には小型で強力な駆動部分(モーター)が必須でそれを量産させるのはコスト的に難しい事もあったらしい、そのほかに複雑な機械仕掛けのパーツも多々ありその金型も多様にあったことから費用がかさんだようである その後は電子制御化されたベルトドライブやダイレクトドライブがより正確な回転を保持しさらにはS/Nの向上など目覚ましい発展を遂げたが時代はアナログからデジタルの世界に移行そして ここ数年でまたアナログ(ターンテーブル)も脚光を浴びるようになってきた。こちらはトーレンスTD-124の分解パーツ 部品の多さに驚く  これらが全てつながり音楽を奏でる(※ステサン 別冊参照)

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この3種類の方式のプレーヤーの特徴は今ではネット等で愛好家が意見を述べているので探せば色々と参考になると思うが個人的な好みでいけばアイドラー方式が一番面白いと思っている。それは「可視化出来る不安定さ」からである…随分おかしな事を言うなぁと思われるかもしれないが そもそもアナログ盤自体工業製品としては不確実性が高く安定していない そして劣化する もちろん作る時は機械を使用して作るのだがかなり粗はある。そういう粗のあるものを機械だけ(プレーヤーだけ)デジタル機器のようにより正確に精巧に作っていってもかえってアンバランスのような気がしてならない もちろん適当に作ればいいというものではないし壊れているものとは違う 多少のゆらぎというか隙のようなところが存在していないものは面白くないという感覚である。今のデジタル機器は「可視化できない安定さ」がある アナログブームとやらで一部でアナログプレーヤーも人気が出ていると聞くがそのほとんどがデジタル機器と同じような思想の「可視化できない安定さ」を求め作られている。(※回転するところを見れる可視化はあるが…)

量産が余りできないアイドラー方式のプレーヤーは昔を懐かしむ愛好家には人気が高い 数が少ない希少価値もありそのほとんどが高額化しているのが難点である。オークション等でロクに整備されていないようなものでもブランドその他で高額な取引をされている。キタサンが所有しているドイツ製のDualなどは比較的お買い得な製品かと思うが余り見向きもされない 同じくエラックのプレーヤーも価格的にはこなれている割には人気がない。EMTやらガラードそしてトーレンスに人気が集中しているがマニアほど「可視化できる不安定さ」の面白みを除外しデジタル機器と同じような発想で使おうと必死になっている それならば素直にデジタル機器で聴けばいいのにといつも思ってしまう。

アナログは80年を境に終わったと思っている。それ以降もアナログ盤は(再発も含め)出荷されているが録音自体70年中頃位からデジタル録音に移行されてきている。それゆえに時代性が大きく影響するように思う 今もアナログ盤の新譜はあるが形だけはアナログだが実態はデジタル製品と変わらない 売らんが為の業界の試みである。 先ほども言ったがそれならば媒体も機器もデジタルで販売、再生してよ!と言いたくなる 「音源」をよく知らずしてそして好きな音楽なしでオーディオ(アナログ)に凝っても ものすごくもったいないと思う ただ楽しみ方は人それぞれ自由であり縛られてはいけないのも事実である。

そうそうアイドラー方式のプレーヤーを初めて使った時 部屋の空気感が変わったと思った。それは不安定さからの逆の意味での安心感から来たものと思える 実際の演奏は何が起こるか分からない不安の中で期待感もありドキドキする。昨今のオーディオは安定しているが故そういう期待感 ハラハラする事は少ないように思える 不確実で先に何が起きるか分からないから実際の演奏は面白い それに近い表現をする昔のアイドラープレーヤーと昔の音源 自身がかろうじてオーディオの世界にとどまっている要素をもったこれらがなくなると いよいよオーディオをする意味は無くなっていくと考えているこの頃である。  

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by kurama66644 | 2018-08-05 09:31 | オーディオ | Comments(0)

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