オーディオの世界

キタサンはオーディオを始める前は長年ラジカセやミニコンポで音楽を聴いていた。よくこのブログの中で視聴位置にこだわらない、隣の布団部屋や台所でドア越しに聴くと言っているが それではラジカセやミニコンポで十分ではないかと思われる方もいるかもしれない。しかしながら答えは「ノー」である 使っている機器類は普及帯価格の製品もあるがやはりそこにはオーディオの世界がある。

オーディオに狂っている人の大半は知ってしまったのだと思う。装置によって演奏が異なって聴こえる事に 下手な演奏家と思っていたら装置によって素晴らしく聴こえ感動してしまったり ラジカセでは決して聴けない美しい音に出会えて人生が変わるほどの衝撃を受けたり…その深い深いオーディオの世界を。

その深いオーディオの世界というのは個人的には既視感の世界ではないかと思っている。
オーディオマニアの人たちは意外と実際の演奏を聴きに行かない…考えてみると当たり前の話でその演奏を自宅で気軽に?再現するためにオーディオ装置や環境を整え疑似演奏を楽しむものであるのだから 自宅でいつもプロの演奏家が生演奏を行ってくれる昔の王侯貴族のようなわけにはいかない(大金持ちはそれも可能なのかもしれないが)わけである。
中には生演奏が好きでオーディオとは別に全国を飛び回っている人も少ないがいる そういう人は実際の生演奏の感動を自分のオーディオでも同様に再現したいと探求されているか あるいは私のオーディオの師匠のように生演奏の再現は絶対無理とある種割り切ってオーディオに対峙していくかどちらかであると思う。

実際の生演奏を聴かなくても今は書物やテレビ、写真やビデオ等の記録で音だけのオーディオ再生で何となく実際体験したような錯覚に陥ることがある 記録されたメディアの音源を聴いてベースはブンブン唸り迫力がある、ドラムのシンバルの音やトランペットのつんざく音がものすごい、サックスの咆哮がすごいなどと感じてしまうこともあると思う。それは意図的なマイクの位置や録音方法さらには録音したあとメディアが出来上がるまでの途中で色々と元の音をいじり 最初の音とは違うものが作られそれが実際の音であると勘違いするケースが殆どなのである。

演奏会場ではアコーステックな楽器演奏でもPAを通した音では生音とはかなり違って聴こえるし 先ほど述べたベースの音なんて実際はそれほど大きくない、目立たないドラムの音や管楽器の音はかなり大きい、ピアノの音も意外と大きい 誰を主役にするかどの楽器に光を当てるかによって録音されたメディアの音出しは様々なのである。そこで実際の音は違うんだ!と高級オーディオを誇らしげに鳴らすお宅で叫んでも空しくなるだけである オーディオの音は幻想の音であるとこのブログでも何度か書いたがもっと詳しく言うと現実と幻の音が混在して分けが分からなくなり それが既視感をもたらすのではないかと考える。

オーディオは極めて個人の経験、あるいは人生に於いての体験考え方により同じ機器でも聴く人によって全く聴こえ方あるいは捉え方が違ってくる個人的なものであると思う。
慣れてくるにしたがい現実、幻の音が分かるようになりその整合性を合わせようと必死に試み、悩み苦しむ人も出てくる それはオーディオの世界から抜け出せない人が陥りやすいように思える。 私のオーディオの師匠はホールでシンフォニーを聴き これはオーディオでは再現不可能と長年愛してやまないオーディオを止めた、そして自分で演奏する側にいった 現在オーディオは普及帯価格の機器で今は気楽に聴いて楽しんでいる オーディオを追及していくのではなくその世界から抜け出すことで今まで気づかない事を色々発見している。これもまたひとつの人生である。 

キタサンは最近オーディオの音を聴くのが楽しくなってきている 幻想の音と割り切って聴けるようになったからだと思う。それは使う機器の影響もあるのかもしれないQUADのアンプやアマトールのスピーカーは幻想の音と割り切った特異な再現をする 中途半端な現実っぽい音、リアルな音がしないから割り切れて肩の力がぬけて聴ける。

現実の音を求め開発していく現代機器と最近の音源 費用がかさみドンドン高額化してきている…それを実現するために理屈をつけアクセサリーや視聴環境にまで誘導している業界 現代のオーディオの世界。 懐古主義であってはいけないのかもしれないが現実の音を分かっていながら誇張した録音や特定の箇所を過大に誇示した録音、それを上手く再現するための機器類と昔の製品はオーディオに夢と幻想が盛り込まれていた いうなれば遊び心があったように思う 自分的にはどうしてもそちらのほうに目を奪われてしまいスペック重視の現代機器には全く興味を持たなくなってしまった。

何となく音楽が部屋の中を漂っている 幻想的な音ではあるが生命力はあり力強い 元々そこに存在しない音なのだから定位や音場、音像なんて細かい事は気にしない そんな感じで鳴ってくれれば満足である。

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久しぶりに聴いた「お城のエバンス」。だいぶ前ベテランオーディファイルに「ベースの鳴る位置が違っているように思うが実際どうなの?」と聞かれた事があった オリジナルと再発では違うのかもしれないが そんな細かい事気にしないで聴いていたので(;'∀') 聞かれて驚いた経験がある これもオーディオの世界にどっぷりつかるとこういう指摘をするものなのか? オーディオの世界は深く難しいものである。

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by kurama66644 | 2018-07-21 12:01 | オーディオ | Comments(0)

ジャズは好きです!


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