アンドレ・プレヴィンとホッド・オブライエン
何々していました。 何々なんです。 と丁寧な言い回しで書くと少し格調が高くなった気分でもあるが 日本酒を飲みすぎて そのような書きまわしをしてしまったのか? ガラにもない事をしてしまった… そういう事で今回から今までどおりに戻す事にする。
年末31日にユニオンで4枚のCDを買った。
全てジャズピアノである。その内の2枚 アンドレ・プレヴィンの「KING SIZE」とホッド・オブライエンの「BLUES ALLEY」が印象的だった。
キタサンがジャズを聴きはじめの頃 ジャズピアノに関しては圧倒的に東海岸のハードバップが主流で西海岸のピアニストはそれほど興味を示さないでいた。
私の先輩もクラッシック臭さのあるジャズミュージシャンを嫌っていた、その中の一人がこのアンドレ・プレヴィンであった。
当時ジャズ初心者であったキタサンは先輩の言葉をうのみにしてアンドレ・プレヴィンやディブ・ブルーベック、ジョン・ルイス、そしてビル・エバンスなど積極的に聴かないでいた。 その後 その先輩の影響下を脱し上記のミュージシャンも徐々に聴くようになったがアンドレ・プレヴィンは余り特徴が無くそれほど聴く機会がないまま現在に至っている。(上記のCDは一応は所有していた)
ジャズピアニストで誰が好き?と聞かれアンドレ・プレヴィンと答えた人は今まで余り見た事はない、そういうアンドレ・プレヴィンを改めて聴き直すとは やはり心境の変化なのだろうか… 実に20年振りになるこのアルバム(CDだけど)を聴いて意外や意外 シッカリジャズを演奏している(笑) もちろんオドロオドロシイ黒い重たいピアノではないがジャズスピリットは感じられる。音もメリハリがありハッキリしているのはコンテンポラリーの特徴かもしれないがCD化にあたりリマスターして多少いじっている部分もあるのかもしれない。 スイング感があるアドリブだが脳内で譜面を起こしながら弾いているのだろうか? その辺はハードバッパーピアノとは違うような気もしないでもない。 プレヴィンのオリジナル盤は総じて安めなので試しに何枚か購入してみようと思う。
さてもう1枚のホッド・オブライエンだが 残念ながら彼は昨年の11月に亡くなった。
ホッド・オブライエンと言ってもピンとこない方が殆どだろうがビバップ、ハードバップピアノとして50年、60年代を活躍した方である。
近年 日本にも来日する事が多く日本のジャズマンともよく共演されていたように思う。50年代はプレステッジの3トランペットだっかな?そのピアニストとしてクレジットされたものしか記憶にないが90年に「ライディン・ハイ」というアルバムで寺島さんが褒めて推奨していたのを覚えている。その流れでこのホッド・オブライエンのCDを過去買い続けた経緯があった。今回購入したのも その中の1枚ライブアルバムでCD3枚に収められているうちの2枚目である。
「ライディン・ハイ」から続く一連のホッド・オブライエンのCDは音も良く ベースやドラムがこれでもかと言うように炸裂しオーディオマニアにとっては快感であったように思う、(あくまでも想像…)キタサンはこの時はミニコンポで聴いていたがそれでも迫力のある音に とても良いアルバムと思っていた。(←過去形)
ホッド・オブライエンが悪いのではなくライブの迫力を出そうとベースやドラムなど音圧高めで無理に臨場感を出そうとしているように感じられた。
自然な感じがしない。この臨場感を無理に出そうとするのが現代の録音の特徴なのだろう 広い部屋や大型のスピーカーで聴くとこれも快感になるのかもしれないが今のキタサンにはちょっとキツイと感じる。
ジャズは迫力や勢いのある音楽だがこういうピアノトリオの場合 主役をある程度立てて脇役(ベースやドラム)は時折のソロパートで存分に活躍してほしいものである。3者一斉にドカーンと演られてもうるささだけで何の深みも感じられない。 スタジオ録音とライブ録音での違いはあるとおもうがジャズに重要なスイング感が欠如したアルバムになってしまう。 せっかくの名手ぞろいでスイング感が無いわけは無い、録音エンジニア等の作りの違いでこうも変わるのかとがっかりした。
昨今はそんなジャズアルバムばかりなので 聴いていて落胆する事が多く、そして徐々に聴かなくなる… 悪循環である。
音だけに快感を求める人は買って損は無いと思う。ただし音響設備が整った広めの部屋での話 そう言う部屋の持ち主は機器もハイエンドになると思うので爽快な気分になれると思う。(※あくまでも今のキタサンの部屋、機器での視聴の話であるのであしからず)
映画音楽を手掛けていただけに演奏が楽しいですね。西海岸の雰囲気にも合っていると思います。昨今のオンマイクで楽器の音をリアルに出そうとする過剰な音作りには辟易しています。 一見バンゲルダー録音に似ていますが全く違います、音作りがクール過ぎなんですよね~ すいません あくまでも私見なのでご勘弁を…
昨年はオーディオに関しては悩み多き年でしたが色々ご助言もいただき何とか乗り切る事ができました。
今年も馬鹿な事をやると?思いますが方向性は見えてきたような気がします。
暖かく見守ってやってください(^_^;) よろしくお願い致します。
僕にとってプレヴィンは長い間、クラシックの指揮者のイメージしかなかったのですが、数年前に初めてジャズピアニストとしての作品を(廉価版CDセットで)聴きました。
その中で「West Side Story」はちょっとお気に入りです。ジャズを聴く方からするとクラシックと掛け持ちの奏者は中途半端かもしれないですが、クラシック指揮者としては
この人、やはり抜群のリズム感を持っていると(個人的に)感じております。
すっかり太ってしまって今や往年の面影もありませんが、長生きしてもらいたいものです。
本年もよろしくお願い致します。
私は逆に この人を初めて聴いた時 クラッシックの指揮者で活躍しているなんて全く知らなかったです。
>やはり抜群のリズム感を持っていると
そうですね。黒人のノリとはちょっと違いますがジャズでも立派にスィングしています。
今 90歳近いですから元気でいてほしいものですね。