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ジャズ喫茶の音

都内某ジャズ喫茶に行って来た。ここのジャズ喫茶に行くのは2009年2月以来だから6年半振りだろうか。

私はオーディオを始めてからジャズ喫茶に行く事は激減した。家庭内ジャズ喫茶と銘打ってオーディオ仲間を家に招待したりしたがジャズ喫茶の音を再現するのではなくそれとは逆の音を奏でるよう進めていた。それは家庭での部屋のスペースや使用するオーディオ機器を考慮して そうなったような気がする。


久しぶりであったが店内はそれほど変化はしていなかった。私が行った時一人しかお客が来ていなかったが そのあと続々来客がありマスターはてんてこ舞いの状態、中学生と小学生の息子を連れてきた4人家族連れもいたし 私と同じようなオヤジもいたり ご近所なのか ご高齢のお婆さんもいた、若いアンちゃんもいたりで客層が幅広く少し驚いてしまった。日曜の午後だったので偶々なのか? コーヒーの値段はさすがに値上がりしていた。元々ここのコーヒーはジャズ喫茶らしからぬ美味さがあり価格は安めに設定してあった。当時はもう少し高い価格でもいいと考えていたのだが いまや珈琲豆は世界中で高騰しているので値上げも仕方がない事なのだろう、納得である。

昔飲んでいたお勧めのコーヒー豆の銘柄が変わっていた、現地から取り寄せ出来なくなったのだろうか?結構好きだったのに…残念。

マスターは客層によりかけるアルバムをチョイスする。今回は中学生もいたので余りジャズっぽくないポップス調の曲をかけたり ヨーロッパのピアノトリオをかけたりしていた。もし私のようなオヤジだけだったら やはりハードバップになっていただろう。それと中学生の子の席がスピーカーのすぐ横だったので(笑) 音量も小さ目 BGMぽく店内に曲が流れていた。

オーディオに興味が無い時代から聴いていたが 改めて聴くと 帯域が狭く 少し詰まったような音と感じた。一般家庭でもハイエンド機器が買える世の中になったので このような曖昧な音?は逆の意味で珍しいのかもしれない。最新録音のジャズまでかけると 却ってこのビンテージのシステムではアダになるかなぁ~などいっぱしのオーディオマニアらしく考えたりしていた。昔はアナログがメインだったが現在はCDが中心になっているようだ。給仕も調理もほぼ一人でやっているのでアナログなんて面倒なものをやっている間に料理が間に合わなくなる場合もある、そうすると利便性を考えてCDになるのだろう。

ジャズ喫茶という商売はもう成り立たなくなっているのかもしれない。先ほども書いたがハイエンドだけではなくビンテージ機器も一般家庭で聴けるようになってきた現在(誰でも買えると言うわけではない…)、わざわざ聴きに出向く事は減るのは当然の事だろう。
それでも出向いて行ったのはジャズ喫茶独特の雰囲気があったからである。その雰囲気を持ったお店もどんどん減ってきている、世間とは違う反骨精神を持ったジャズは(そうとう古いかも)とっくの昔に無くなっているので尚更だ、一抹の寂しさを感じる。
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by kurama66644 | 2015-07-06 20:28 | ジャズ | Comments(0)