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トーレンスTD124の世界 パート2

購入して1週間 アルバムは何枚ぐらい聴いたであろう。
とにかく驚く事ばかりである。

これだけ音楽を楽しく深く聴けるプレーヤーがあるのだろうか?(自己満足だが…)
聴き手の心をつかむ不思議なオーディオ機器である。アンプやスピーカーの支配力が強い現代のオーディオ機器、フルレストアして現代に蘇った このいにしえのプレーヤーはアンプやスピーカーすらも心地よく鳴らせるように調教してくれる名演出家と言ってもよいのかもしれない。

元の音を知りたい!基準の音って何だろう?という事から私の好きな50,60年代のジャズをオリジナルレコード中心に聴いてきた。
半世紀前のこのプレーヤーは見事にその答えを出してくれていると思う。もちろん私のオーディオ機器は安いものばかりでマニアからするとチャチなものでしかないと思っている。高解像でS/N比が良くきれいに鳴らせる高価な機器は沢山出ているが心のひだに触れてくるものは そうないと思う。

TD-124は当時はホームユース用に作られたプレーヤーであるので あくまでも家庭でそこにいる人たちが気持ちよく聴けるように作られたプレーヤーのような気がする。昨今流行?の業務用やプロユースとは違い見た目もコンパクトで大きくもなく小さくもない ちょうど良いサイズでもある。

ところで80年代のトーレンスのプレーヤーTD-521を現在使っているがこれがベルトドライブ方式である。製作された時代やベルトドライブとアイドラドライブ方式の違いはあると思うが同じトーレンスでも製作者のコンセプトと言おうか意図がまるっきり違う様相を感じる。
そうTD-124が製作され生産中止になった65~66年、これ以降はもう以前のトーレンスとは違うのではないだろうか。ちょうど66年頃ドイツのEMTの傘下に入った時期である。

このプレーヤーは音源の美味しい所を抽出しスポットが当たるように聴き手を楽しませてくれる。逆に音源自体 美味しい所、面白い所がないと真価を発揮しない。
昨今の優秀なレコードプレーヤーは面白い部分も面白くない部分も冷徹に再現する。「ありのままの表現」オーディオを始めた時 ありのままに音を表現するのが素晴らしいと考えていた。現代のプレーヤーだけでなく他のオーディオ機器(アンプやスピーカー等も)は いかに忠実な再現が出来るかの命題に向かって技術革新していると思う。正しい進化のようだが 別の進化もあっていいように このTD-124を使い始めて色々考えるようになった。

まだまだ謎が多いプレーヤーである(笑)
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by kurama66644 | 2015-04-01 19:24 | オーディオ | Comments(0)