機器の年代と寿命

一般の家電製品なら新品を購入するケースが多いと思うがことオーディオに関しては金額の高さもあり中古での購入も多々あると思う。

オーディオを始めた10年前は何も知識が無かったので新製品、新品が当然性能が良いし音も良い筈と疑いも無く新品を購入していた。もちろんヴィンテージの世界もある事は知っていたが一部のマニア向けとしか考えていなかったし逆の意味で金額的にもより高価なものが多いと選択肢にも入れていなかった。

しばらくしてオーディオにも慣れた頃 色々な機器を試してみたくなり買い換え等も行ったが消耗品を取り替えるような訳にもいかなく 中古品をも物色するようになった 機器は少しでも使用していたら中古品となってしまうが実際はエージングの問題もあり多少使用された方が機器も馴染んで良い按配になる事もありえるのでオーディオ機器に関しては中古品も市場でよく売買されている。金額的にもかなり安くなるケースがあるので見逃せないのだと思う。

今考えると初めて中古品を買ったのはモニターオーディオのPL-100スピーカーであった。その前のパイオニアS-3EXが震災で転倒し その買い換えとして買ったものである。中古と言っても前のオーナーが半年ぐらいしか使用していなかったので殆ど新品に近くピカピカの状態で納品された。発売から3~4年後ぐらいのものでモデルチェンジも相当後に行われ(一昨年位かな)新製品に近いと言っていいのかもしれない。

そして昔?の製品を購入するきっかけになったのは本格的にアナログを行うようになってからである。
アナログはLINNのLP-12も新品で購入していたが殆ど使わずLP-12を売却したお金で モノラル再生を行う為トーレンスTD-521を中古で買った。このTD-521は80年代後半のもので25年ぐらい経過していた 多少のメンテナンスを販売店では行った?という事で再生には問題が無かったが本当に当時の性能を発揮出来ていたか今から思うとちょっと疑問である。もっともこの頃のプレーヤーは電子制御されているので機械仕掛けの昔のプレーヤーから比べると回転がしっかりしており使い方を間違えなければ普通に鳴る。 そう普通には鳴るのである…アンプやスピーカーが現代のものだったしレコードも再販のものを使用していたのでその時は気にしなかったがアナログの初期盤、オリジナル盤 時代的には50~60年代のものを鳴らすようになってから色々と考え始めた。その時代の機器でないとその当時のアナログ(メディア)はその雰囲気をだせないのではないかと…

そうしてアンプとフォノイコを90年前後のラックスマンに変え 更には80年代前後のQUADのアンプも購入、極めつけはプレーヤーを65年前後のトーレンスそして Dualにした事だろう。最終的にスピーカーはソナスの90年のもので落ち着いた。プレーヤー類はヴィンテージでその他機器はメディアがアナログからCDに変わった端境期のもの それでも25年から30年経った古いものである。本格的に時代に合わせたビンテージ品を使用されている方も中にはいるが機器のコンディションそしてメンテナンス 極めつけはお金がかかり過ぎて一般向けではない(^_^;) せいぜい25~30年前ぐらいが落としどころかな?と思いデザインその他嗜好を考えてこれらの機器になった。

性能面で言うと現代の機器に比べ劣っているものも多いが再生するメディア(LP)の時代に合わせたものであるからそれほど違和感は無い。
むしろ現代の機器で昔のアナログ 特にオリジナル等を鳴らすとハッキリ、クックリしすぎて自分的には違和感を感じる。音が良い、悪いではなく音楽の風景が違う違和感なので人によっては現代機器で鳴らした方が当時の景色が逆に鮮明に分かって良いという人もいると思う。

かなりの年数が経っている物ばかりなのでスピーカーを抜かして全てメンテナンスをしてもらったがアンプ類は電解コンデンサーが劣化しているものが多く その取り換えもしてもらった。ラックスマンの修理の方と話したがICなどの専用部品の故障だと修理不可であると言われたが幸いにもその箇所は大丈夫のようなので事なきを得た。

お気に入りのヴィンテージ品も部品の供給が断たれるとアウトである。代替え部品を使っても音は変わってしまう事もある、さらに機器の一つでも使えなくなり新しい機器を使用すると他の機器とのバランスも崩れ せっかく上手くいっていたのが台無しになってしまう事もあるのでヴィンテージ使いの方は結構神経を使っているはず。モノには必ず寿命があり永遠ではないので大事に使い それでも壊れてしまったらそれはそのモノの寿命と清く諦める事も必要かもしれない。


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ショーターのデビューアルバム。残念ながらオリジナルではない…(セカンドぐらいかな?)1959年の作品だがこのアルバムは別にヴィンテージ装置で聴かなくてもよいかも(笑) ショーターの音楽世界はむしろ現代的である。



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# by kurama66644 | 2017-06-18 15:56 | オーディオ | Comments(2)

バーバラ・キャロル

今年の2月に亡くなったバーバラ・キャロルは亡くなる前まで現役でピアノを弾いていた女流ジャズピアニストである。(享年92歳)

女流バップ・ピアニストとしては元祖的な存在であったが元々はクラッシックを演奏していたらしく結婚後暫く引退していた事もありジャズピアニストとしては一般的には今一つなじみが薄い存在である。 女流ジャズピアニストは今では珍しくないが当時はごく少数の存在であった マリアン・マクパートランドやユタ・ヒップ、日本では秋吉敏子などアルバム等残しているので知っている人もいるだろうがバーバラはそれほど沢山のアルバムを残していない。

昨年新宿のHMVで76年頃ブルーノートに録音したバーバラの作品を買って初期の作品を聴いてみたいと思いつつ1年が経過してしまったが「ララバイ・イン・リズム」という54年のモノラルオリジナルを手に入れる事が出来た。
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ジャケットは少し汚れているが盤はDG入りでシッカリしている 盤質自体Bクラスだがそれほど汚れもなくまぁまぁの状態である。
そのエサ箱には再発盤できれいな「ララバイ・イン・リズム」が2枚ほどあった もちろん盤質はAである。価格はオリジナルより若干高めであったがオリジナルのセンターレーベルRCAニッパ犬に導かれ(笑) オリジナルを購入した。
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淡々と弾くピアノは好みもあるが考えてみると自宅の小さなMinimaからなる響きの良い音はこういうタッチのピアノの音がよく似合う。
黒いピアノでもなく白いピアノでもない凛としたピアノ それでバップを演奏するのだから独特と言える表現であろう。

JAZZLANDで同じ女流ピアニストのジョイス・コリンズも似たような感じを受けるが こちらの方は若干大らかな余裕のものが感じられる。
それは時代による差であると思う。ララバイ・イン・リズムを演奏していた頃は男性主流でまだ女性はジャズに対してそれほど市民権を持っていない頃であったように思う。女性がジャズピアノを奏でる事にどのような意味を持って接してきたのか迷いのようなものをピアノに感じられる(…ような気もする(^_^;))それから10年以上経ったコリンズのピアノには気負いが感じられない 我が道を行くというスタイルを通している。
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個人的にはそういう気迫、気負いの様なものがジャズにはないとスイングしないのでは?と思ったりする。一見ユッタリしている演奏でも凄みを感じるアルバムは沢山出ている それは単純に演奏時の気迫という事だけではなく時代に対する挑む姿勢と言ったらよいのか その辺りは圧倒的に昔の(50~60年代)アルバムに多いと個人的には思う。



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# by kurama66644 | 2017-06-12 08:37 | ジャズ | Comments(0)

音は関係性により再現される

カテゴリーをオーディオにしようか少し迷った。

仕事を終え帰宅し椅子に座ると目の前にスピーカーが鎮座しており左横にはアナログプレーヤー、アンプなどが置いてある。
しばらく音楽はかけないで機器を眺めている 電源スイッチも入れないしLPもターンテーブルに乗せない状態だから当然 音はしない。
スピーカーを眺めていると幾重にも重なった天然木のエンクロージャーが明かりで反射して輝いているように見える。左側にある機器類のSMEのアームは造形が美しい 間接照明の光を受けこちらも冴えた光でまぶしい感じだ。一つ一つがオーディオ機器ではあるが このままでは単なるインテリアである アンプもただのモノ、スピーカーやプレーヤもしかりなのである。
その単なるモノ同士がつながり電気を通して初めてオーディオ機器として成り立つ。更には空気と言う存在がなければ音もしない(聴こえない)

演奏する側もその意思が聴く側に伝わる事が重要である 逆に聴く側もその意思を受け止められるかお互いの関係(態度)も大事である事は言うまでもない。

関係性が悪いのは各モノ(人)が無理している、あるいは適正な働き、役目をしていない事が原因である。
オーディオ機器が良く鳴らないのはその関係性が上手くいっていないからだと考えるようになった。

値段の高い物、安い物、大きい物、小さい物、大ざっぱな作りの物、繊細な出来栄えの物、様々なモノが自分の環境下で上手い関係で繋がっているか?

そういう見方でオーディオ機器を部屋に合わせ好きな音楽を鳴らせてみようと思う。

様々な関係性によって世界は意味する。そしてそれが物事の本質であると思う。

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# by kurama66644 | 2017-06-11 09:38 | オーディオ | Comments(0)

コンパクトな名機

部屋も小さいが機器も小さいとはキタサンのオーディオである(^_^;)

オーディオは単体機器ではなく部屋環境も含めた総合的な繋がりで音は決まるが各自これはと言った決め手のものがあるかと思っている。
それがプレーヤーであったりスピーカーだったりアンプ はたまた部屋そのものだったり色々だと思う。
4年前に越してきて部屋内は変わっていないが機器類は様変わりした スピーカーもモニター系のものから箱鳴りの小さなものへ アンプも高精細な現代のアンプから一昔のアンプへ(ヴィンテージ?) プレーヤーも古い型のものへと時代を逆行するように変えていった。

オーディオを始めた当初で一番の変化を感じたのはアンプをセパレートにした時とスピーカーを大型のものにした時である。それは未だに印象に残っている。

アナログに回帰しLP-12からTD-521そしてTD124に変えた時も変化はあり感心した。ただアナログの場合 同時に音源そのものを見直していた時期でもあるので(オリジナル探し)そちらの方が変化が顕著で興味深かった。 それと未だにそうだがアナログ機器の使いこなしは中々難儀であり 扱い自体はかなり慣れたが本来の機器の能力を発揮出来ているかは疑問なままである。オーディオマニアではないのでそこまでこだわらないと自分の中で決着がついているのでそれは構わないと思っている。

そうオーディオに余りこだわらない オーディオの世界から少し離れて見つめて行く中で 単純な音の変化ではなく内面的な変化 自分の部屋で聴く空気感の変化と言ったらいいのだろうか? それを感じるようになったのは昨年の年始に QUADのアンプ(パワーアンプ405)を導入した事が転機になったような気がする。
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スピーカーは海外の物も使っていたがアンプに関しては国産のものばかり使っていた。性能的には申し分なく不満もなかった それがこんなコンパクトな全面にフィンがついた独特のデザイン パワーアンプにしては物足りない大きさの筐体 さらには中古で市場に沢山出回り価格も安い 何故このようなアンプを買おうと思ったのか未だに分からないのである。ジャズを鳴らすのに「最後のアンプ」とまで言わしめたアメリカのCROWNのものを(※業務用アンプである)購入したばかりなのに(笑)  それに引きずられるようにイタリアの歌姫 Minimaまで購入 ジャズを本格的に?聴くファンでこのような組み合わせは殆ど見た事が無いと思っている。

QUAD405に関しては有名なカレントダンピング回路が搭載された事でもマニアの中では特筆すべきなのだろうがオーディオに疎いキタサンには最初何の事かも分からなかった…入力と出力の誤差を補正し合い出力時の歪を実質0にする 大出力のアンプ部分と小出力のアンプ部分を併用し適性を保っているらしい…それと低能率のスピーカーを使う設定で作られたアンプでもあるので今使っているminimaが84dbと低能率のスピーカーでこれも上手くマッチィングしているようだ。
※現在CD再生はこちらの44+405の組み合わせで聴いている Minimaとは思えない元気で闊達な音が出る

ジャズは勢いのある前に飛び出すようなゴリゴリした音で再現してこそのジャズオーディオという方が殆どだと思うしキタサンもそう思っていた。
それ自体間違いではないと今も思っているし好きな音でもある。今のキタサン部屋ではそれを可能にする環境ではないので行えないがQUAD405を手にして音ではなく音楽の楽しさを手に入れる事が出来た。音楽を聴かせるためにスピーカーを鳴らしているかのように味わい深い音質を作り出すQUAD405 自分にとってコンパクトな名機なのである。


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# by kurama66644 | 2017-06-04 08:05 | オーディオ | Comments(0)

針圧計

針圧計が壊れてしまった…。

本格的にアナログに回帰する前 一応LP-12を時々?使っていた関係でデジタル針圧計は持っていた。それからであるから8年位は使っていた事になる。

ボタン電池は意外と消耗して何度か取り替えたのだが今回 取り替えても表示されるがすぐ消えてしまう。おそらく接触不良だと思うが保証書も とうの昔に切れてしまっている 針圧計自体無くても何とかなるがプレーヤーのアーム調整での錘とのバランスは見かけの表示と誤差がある事が殆どで勘で行うには経験が浅い。

針圧計は当時 確か15,000円位で買った記憶がある。今は幾ら位のものがあるのかオーディオ店で調べるとオルトフォン製など10,000円前後のものがお買い得のようでねらいを付けていた。ただし針圧計なんてそんな始終使うわけでもなし もう少し安くても構わないと思っていた矢先 ネットで針圧計を調べると何と1,000円台のものが売っていた… しかもよく見ると自分が今まで使っていた物と酷似している(^_^;)

「メイド・イン・チャイナ」 針圧計の100円ショップか(-_-;) しかしながらネットの評判はそれほど悪くないようだ。頻繁に使うものでもないし消耗品扱いということだろうか? ものは試しとキタサンも早速購入 こちらである。
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見れば見るほどそっくりである…重さが5gまでしか測れない事とグリーン表示がブルーのバックライト表示に変わった事ぐらいの違いであろうか。
(左が壊れた物 右が購入した新規の物)
ケース自体それほど必要ないのだが1000円で購入したものはフニャフニャの合皮でいかにもと言う感じである。
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付属で付いていた5gの分銅を乗せるとピタリ5gで表示した当たり前の事かもしれないのだが…何せメイド・イン・チャイナであるから不安であった。
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実際 カートリッジの針圧を測ってみたがシッカリ測れて何も問題は無い。あとは耐久性の問題ぐらいであろうか
メイド・イン・チャイナと言ったが今まで使っていた針圧計も裏の表示を見ると何とメイド・イン・チャイナではないか(^_^;) 多少機能差はあるのかもしれないが価格が1/10以下というのはどういう事なんだろう? 大量生産されるほど需要は無いと思うし部品コストが極端に下がったわけでもないはず そうすると今までの製品は粗利をものすごく高く設定していたのであろうか?

オーディオ製品とその関連用品でオカルトっぽいものもたくさんある。「音が良くなる」という魔法の言葉に騙されないように冷静に見る目も必要だと今回の買い物で再認識したキタサンであった…

追記:やはり1000円は安すぎ 人件費もあるのだからもう少し高く設定してもよいと思った



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# by kurama66644 | 2017-06-03 07:50 | オーディオ | Comments(0)

ジャズは好きです!


by キタサン
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