八重洲レコード聴きまくり

オーディオ評論家の田中伊佐資さんがコメンテーターとして主催する八重洲レコード聴きまくり(通称 八重レコ)も今回で10回目を迎えた。
ユニオン(JAZZ TOKYO)の店長 生島さんも参加するこのイベントは以前から知っていたが今回 初めて参加してみた。

こうしたオーディオのイベントはオーディオを始めた当初 よく行っていたがここ何年かは殆ど無頓着状態であったから久しぶりである。
機材はTEACのターンテーブルと同じくネットワークCDプリメインアンプの一体型 そして今回はオーディオテクニカも協賛し新ラインナップされたVM型のカートリッジの聴き比べをするようだ。 オーディオフェア―によくある一体で何百万もするような機材を使わず 一般庶民が普通に音楽を楽しむというフレンドリーな企画である。 実は今回キタサンが参加しようと思ったのはスピーカーがアメリカのブランドでZUのフルレンジを使用ということで興味をもった。

このZUというブランド オーディオケーブルではたまに聞いた事があったがスピーカーを出しているのは初めて知った。
フルレンジのブックシェルフにしては大型の筐体 しかも能率が96だか98dbがありスーパーツイーターも一応ついているがネットワーク化していない。
そう現代の高精細なスピーカーとは真逆の作りであり メーカーサイドも意識的にこのようなスピーカーを作っているようだ。
JBLやアルテックのようなホーンスピーカーではないので 音が前に出る感じではないが音圧の高さからか若干前に出てくる感じで適度な奥行き感もある。

カメラを忘れていったので写真はないがチラシを掲載 今回はこれで勘弁して(^_^;)
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会場は東京駅八重洲口のONKYOビル2F 同時にここはギブソンのギターがいくつも展示してあるマニアには必見の場所である。

田中さんと生島さんの軽妙なやり取りから始まり終始楽しい会話が続いたがキタサンはユニオンJAZZTOKYOの生島さんも参加しているのでジャズのレコードが沢山かかると期待していたがジャズは控えめでロック、歌謡曲、洋楽中心であり これは田中さんの専門?であったが普段ロック、洋楽等は余り聴かないので逆に新鮮で面白かった。

使用していたオーテクのVM型カートリッジは普及帯価格から8万円ぐらいの高級カートリッジまで一通り聴かせていただいたが所謂MCではないMMカートリッジでここまで良い音を出すのは使用している機器類とのバランスが上手くとれていたからなのかもしれない。
MMとMCでは上下関係がマニアの中ではあり価格が高いMCを上にしてMMはそれより低い位置に見られる傾向にある。しかし機器の組み合わせや楽曲により価格だけでは判断できない音がそこにはあった。 印象もかなり変わってくるものだと感心した。

菊池桃子がアイドル脱却を目指し結成したロックグループ「ラ・ムー」のEP盤や山下達郎の70年代のCM曲集の中の1枚「イチジク浣腸のテーマー」などがかかった時は思わずひっくり返りそうになったが(笑) ちあきなおみの昔のアルバム (ちょっとビル・エバンスのワルツ・フォーデビーのジャケットに似ている)のB面にある曲がかかった時の背筋がゾクゾクとするほどの物凄さとか モバイルフィディリティから出た2枚組ビル・エバンスのビレッジバンガードのアルバムの超生々しさなど聴きどころ満載であった。

会場が2階で1階からの吹き抜けがある圧迫感が少ない場所であったせいもあるのか音量は大きめで個人的にはもう少しボリュームを控えてもよかったのではと思った。ただロックや洋楽は皆 あれぐらいのボリュームで聴いているのだろうか?防音の専用部屋でも持たない限り近所迷惑になってしまうケースが多いのでは?
価格帯が普及帯の庶民でも使用できる機材を使い聴くのはいいが だれもがあんな大きな音で聴く環境にはないはず その辺も考えた音量で上手く部屋に浸透できる音作りをして調整してもらえば 今回の催し事は100点を超え120点でも納得がいっただけに残念である。

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# by kurama66644 | 2017-07-02 09:20 | オーディオ | Comments(2)

最初が好き

レコードのオリジナルに興味を持ったのはCD等で散々聴いていたジャズの元の音(音源)を確認したく集め始めたのがきっかけである。
以前からこのブログでも何度も書いた事であるが最近はそれほどオリジナルを買わなくなり 同時に再発やCDなどと比べ聴きする機会も減ってきたのでオリジナルの存在?自体関心が薄れてきた。

この間 レコード棚から取り出したこちらのアルバム 好きなアルバムで3~4枚位持っていた(笑)が今見ると2枚だけになっていた…
テディ・エドワードとハワード・マギーのアルバムでコンテンポラリーから出たものである。所有しているのがこちらのセカンド ステレオ盤と
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サード盤 ステレオ盤である。
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オリジナルは黒字に金文字のコンテンポラリーだと思ったが(ステレオレコードレーベルでは出ていなかったと思う)確か持っていたような気もするが誰かにあげたのかな? オフ会に行った時など複数枚持っているものはお土産として渡す事が多いので差し上げてしまったのかも? だんだん歳を取ると物忘れが(^_^;)

久しぶりに2枚連続して聴いてみたが確かにセカンドの方が音の広がりが若干あるような気がする そして音に力強さがあるような気も…ただ全体で言うとそれほど違いは無い。
持っている盤はセカンドの方がカゼヒキ気味であるのでサード盤の方が普通に聴く分には聴きやすい。以前よくオリジナルとその他の盤を聴き比べして あーでもないこーでもないと色々比較優劣を決めていたが結局は鳴っている音楽は同じでマスターリングやカッティングして弄っている制作者の違いで印象は変わってくる そこを「違う、別物だ!」といっても 演奏者は同じなわけだから演奏者の責任でもない。レコード自体が製品として商業的に色々出来上がってしまったのでそれはしょうがないわけである。実際買って聴いてみないと分からないし 音楽関係の評論でオリジナルをベタ褒めしてもCDや新たに出したリマスター盤の売れ行きにも影響が出るので敢えてオリジナルとの比較はしてこなかったのかもしれない。

冒頭に最近はそれほどオリジナルは買わなくなったと書いたが それでも買う時はオリジナルが相変わらず多い(^_^;)
結局は演奏者の最初の作品がその演奏者の生の声(生音ではない)に一番近い感じを受けるからなのかもしれないと思うようになった。
再発盤がオリジナルより音などより良く聴こえたりリマスター等 出来栄えが良かったりするものもたまにあるが いくら良くても最初、初めてと言うのは中々インパクトがあるものなのである…。

オリジナルに惹かれる要素としてキタサンにとって作品の良し悪しより「最初」「初めて」という鮮度、インパクトの方が選ぶ時のポイントになっているのかも(笑)

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# by kurama66644 | 2017-07-01 10:21 | オーディオ | Comments(0)

ジミー・レイニー

昔からジャズギターには疎く CDを集めていた頃でもケニー・バレルやジム・ホールなど実際ライブ等で聴いた奏者のアルバムしか所有していなかった。

CDの数が増えだすと食指を伸ばして余り聴かないジャズギターのCDも少しづつ増えてきた。バーニー・ケッセル、ウェス・モンゴメリー、チャーリー・バード、タル・ファーロー等々 今はどうだか知らないが昔はジャズでは余り人気が無かった?とされるギターもアルバムとしてそれなりの枚数は出ているんだなぁとその当時は感心した。

オーディオを始めてアナログも行うようになってからもジャズギターのアルバムはそれほど買う事はなかったが何気に買ったアルバムがある それがこちら。
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ジミー・レイニーの「The Influence」ザナドゥーレーベルでベースがサム・ジョーンズ、ドラムがビリー・ヒギンスのピアノレストリオのものである。
こちらを購入した時はオリジナルかどうかなんて全く気にしていな頃で 切なそうな表情をしたジミー・レイニーのポートレイトに何故か惹かれて購入した ジャケ買いゆえ たまにしか聴かずにレコード棚の奥にしまったきりであった。(多分オリジナルかと思う)

そしてつい先日 ユニオンにてエサ箱を覗いていた時 物憂げな表情でこちらを見ているアルバムがあった。
それがこの「TWO JIMS AND ZOOT」である。
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タイトル通り二人のジム(ジミー・レイニーとジム・ホール)のツインギターにゲストとしてズートのテナーが加わったものである。
確かこのアルバム以前CDで持っていたと思うがステレオ録音だった気がしたのでステレオ針で最初は再生した。ところが中央部分に音が定位するので「アレ?」と思った
これはモノラル録音? 64年頃の録音だからまだモノラルでも録音していたのかなと思いつつ 途中から入るズートの爽快なテナーに心奪われる(^_^;)。
綺麗なギターの音色を出しているのがレイニーで ちょっとモコッとしたような感じの音色がホールのもの(だと思う)でそれが交互に現れ 中々面白いと思いながら聴いていたらあっという間にA面が終ってしまった。ギターアルバムでこんなに熱心に聴き入ったのは久しぶりで それならばと前述したジミー・レイニーのアルバムを久し振りに棚の奥から引っ張り出し聴いてみる。

先のズートのようなホーンが入っていないので物足りないかなぁ~と思ったが やはりレイニーのギターの音色が輝かしく魅力的であった。
これは今まで気づかなかったのは使っていたスピーカーがモニター調のものばかりだったからなのか…? それだけ現使用のMinimaがギターの音色をより良く出しているからなのかもしれない。ソナス製品は声楽や弦の音がとても美しいと評判であるがジャズ再生にとって美しさより むしろ泥臭さを表現できるかの方に重きを置く傾向にある。まぁそこは考え方なのだが泥臭さの中にも美しさは存在する そのスポットの当て方の違いと捉えればいいのかもしれないと思ったりして…

Minimaはその小さな筐体から想像もつかないほどゴリッとした低音が出るが それはあくまでもその大きさからとの注釈がつく 以前使用していたモニター調スピーカー群やJBLのスピーカー(これもモニター系だけど)に比べるとたかが知れている。楽器のフワッとした質感表現など他のスピーカーでは表現できないような鳴り方をする珍しいスピーカーであると思う。

最後はMinima自慢になってしまったが おそらくこのようなジャズ聴きの人はそんなにいないかと思う。部屋の大きさに余裕があればソナスの大型のスピーカーでジャズを聴いてみたいともジミー・レイニーのアルバムを聴いて思ってしまった。

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# by kurama66644 | 2017-06-28 09:31 | ジャズ | Comments(0)

理想の音

オーディオを始めた当初 皆 基準にしている音はどんな音なんだろう?と疑問に思っていた。
今から10年前にこの趣味をスタートさせたがまだSNSが今のように当たり前になっていない頃 (利用していた人ももちろんいたと思うが)オフ会なるものもせず 黙々と自室でオーディオ機器を弄っていた。

ここ何年かはオフ会なるものにも参加し 他の人のオーディオにふれる機会も増え色々な事を勉強させてもらった。ただ面と向かって「あなたの基準にしている音はなんですか?」と尋ねた事は無かったが 各人の「理想としている音、目標にしている音」など会話の中で理解できるケースもあった。実際に生で聴いた誰それのピアノの音に近い感じでスピーカーから奏でるようにとか ホールでの臨場感ある響きをわが部屋でとか 目の前で演奏しているかのごとくリアルな音の再現とか 生音ではないが楽器のベースがズンズン響いてくる音とか 人それぞれ様々な理想とする音、目指す音があるようだ。

今更ながら自分は長年聴いていたミニコンポの延長線でしかオーディオを捉えていないようで理想の音と言われても今一つピンとこない。
テレビが家にはないので音楽をかけているが人の音がリアルに聴こえるのはむしろラジオの音声の方がリアルである。録画を抜かして正に今しゃべっている音なのでリアルなのは当然である。ラジオはBGM的にしか聴いていないがたまに引き寄せられるように聴き入ってしまう事はある それは自分に直接関係のある話とか興味のある話で音ではなく内容が重視だ。でも素敵な声の人も世の中には沢山いるのでそういう人の会話も聴き入ってしまう それはやはりBGMとして聞くだけである。

そうなるとオーディオは人の声、会話というより音楽を聴く手段であるから単純に音だけ聞くのもありかもしれないがやはり音楽の内容が重要かと思ってしまう。
ところで音楽の内容といっても専門家でもないので音楽理論や奏者のテクニックなどそれほど詳しく分からない。そうすると「音」の高低、響、強弱などの変化を聴いて心に来るものがあるのか判断する事になるのか? ボーカルの場合は歌詞があるのでそれを理解して判断も可能だがボーカルだけが音楽でもないし…などなどヘンテコリンな事を考えながら 今日もこのレコードを聴いてしまった。
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カーペンターズの4枚目のアルバム「a song for you」 このタイトル曲はレオン・ラッセルの書いた曲でカーペンターズのオリジナルではない。
キタサンはカーペンターズの中ではこのアルバムが一番好きだ 心の琴線に触れるようでお気に入りなのである。
昔から音楽自体は好きでも嫌いでもなかったし どちらかと言うと美術の方に関心があった。おそらくオーディオで音楽を聴く感覚は美術を観る感覚で捉えていると自分では思っている。だから音そのものよりこの音(音楽)を色彩に例えるとどのような色や構図になるのかとか そのものズバリでアナログジャケットの出来栄えなどに注意がいってしまう。

理想の音というより今の気分にある理想の色、形を音楽で表現している作品を求めている。そういう作品が自分の元にあり自分の好みの表現がなされていれば それこそ理想なのである。

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# by kurama66644 | 2017-06-24 10:14 | オーディオ | Comments(0)

ページ・ワン

新主流派なる言葉を初めて聞いたのはもう何十年も前の事 ブルーノートのアルバムで4000番台辺りから活躍していた従来のバップやハードバップではない演奏をする新人たちのイメージがあったと思う。

実はその頃から その新主流派なる人達の演奏はそれほど興味は無かった それは今でも変わらない。
ところが興味は無かったが意外と面白いと思った奏者はいる その中の一人がジョー・ヘンダーソンである。
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リーダー作のデビューアルバムである 4140番「ページ・ワン」 最初はケニー・ドーハムが参加しているのでアルバム(その時はCD)を購入した。
これまで聴いたブルーノートのアルバム群に比べ音圧が少し低い様な感じを受け 普段よりもボリュームを少し上げて聴いていた。
相変わらずのドーハムの朴訥したペットの音の後にウネウネクネクネのサックス…同時期の新主流派テナー?のウェイン・ショーターと比べるとドーハム同様 朴訥とした音である。コルトレーンもある種ウネウネクネクネしていたが それをもう少し感情を抑えた音、音色と言ったらいいのか 正直言うと最初聴き初めの頃は余り魅力的とは思わなかった。

このアルバムの冒頭「ブルー・ボッサ」はドーハムが書いた曲でのちにジャズマンがよく取り上げる人気曲になったが この曲自体ドーハムが彼の為に書いた作品でライナーノーツでも彼を褒めちぎっている。

実際 ジョー・ヘンダーソンのライブステージを聴いたのは彼が亡くなる5年ぐらい前でレコード等で聴くサックスの音とはかなり違い大きな音であったのは驚いた。
(※ライブの音と家のミニコンポの出す音量では違うのは当たり前という意味ではない)
ただ うねるようなフレーズは健在でその特徴のある音に嵌ってしまい。「ページ・ワン」以降のブルーノートの諸作品を片っ端から買いあさり聴いていたのを思い出す。もっともその頃はまだオーディオ機器がなかったのでCDで気軽に聴いていたのだが今回アナログで自宅でちゃんとして聴くのは初めてと言っていいだろう。

ジャズ喫茶でもこのジョー・ヘンダーソンをリクエストする人は余り見た事が無かったように思うが彼はサイドメンとしても色々なアルバムに参加していたのでアナログでは多分聴いていたのかもしれない。モードやフリー、フュージョンもこなす器用さもあるが そこはバップを基礎として土台がしっかりしているからジャズを演奏するのに安定感がある。目立たないようでシッカリ主張している稀代のサックス奏者 ジョー・ヘンダーソン 64歳と比較的若い年齢で無くなったのは残念である。

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# by kurama66644 | 2017-06-22 09:50 | ジャズ | Comments(2)

ジャズは好きです!


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