以前使っていたものを買い戻したオーディオファイルは少なからずおられると思います
数多いオーディオ機器を少しでも多く聴いて(経験して)みたいのでそういう事はこれまでキタサンは一度もありませんでした
ところが…最近以前所有していたものでもう一度聴いてみたいと思ったオーディオ機器がありました(;'∀')
よほど思い入れがあったものでしょうか それとも壊れて満足に使えなかったからでしょうか?
「Celestion Celestion3 」キタサンがオーディオを辞めた時の最後のスピーカーです。実際はDIATONE DS-500は残っていましたが完全にオブジェとして残していたので実用面でこのCelestion Celestion3 が最後でした
アンプやプレーヤーを売った時よりこの最後のスピーカーを売った時が本当にオーディオとサヨナラしたのだと思いました。
このスピーカーを使っていた頃は前に書いた ”2023年前半 喪失期” のブログでも分かるように殆ど惰性でオーディオを行っていた時です そもそもこのスピーカーも古くて1989年時 定価で50000円 購入した時も1万円位で手に入れた中古です 他のアンプやプレーヤーと合わせてもミニコンポ並みいやそれより安価なシステムで聴いていた時期でした 上記で書いたように特に思い入れがあったわけではなく それと中古ではありましたが壊れていたわけではありません。
このスピーカーを購入した時それほど悪い印象はありませんでした 1年ぐらい密閉式のスピーカーばかり聴いていた頃です 我が家の狭い環境にちょうど合うスピーカーと過去のブログでも書いていました。
過去の物は過去の物として新たなものを開拓、経験してみる気持ちは現状も変わりません その一方「オーディオを辞める」と この頃思いながら聴いていたそういう時の視聴時の聴こえ方が今と変わらず同じなのか確認してみたい 二つの気持ちが存在します。
常に思っているのですが機器そもののより自分自身の感情そして体調によるところの方が音に対して影響は多いと思っています 暗く沈んでいる時と何もかも上手くいっている気分の時では同じ音楽、同じ機器でも違って聴こえる これは体調の良し悪しでも同じです。
程度が良く整備されたCelestion3を見つけ購入しました 最初に購入した時より高かったのですがそれでも2万前後 以前はサランネットも無い中古でしたが今回の物はサランネットも付いておりコンデンサー交換した整備品です
1年ぶりに鳴らしたCelestion3はやはり1年前と同様「ちょうど良い」スピーカーでした 小型密閉式の為低音が出ないという所有者が多い中 それでも同じような小型密閉式のスピーカーより低音は出ます それとクロスオーバーが5kHzなのでフルレンジにツイーターをプラスしたかのようなその中域は明るくハキハキとしています 決して強固とは言えない1.2cmのパーティクルボードは適度に共振し響きを持たせます キタサン宅に今あるディナウディオやウイーンアコーステックに高精細さでは遥かに及ばないCelestion3(-_-;) それでも音楽性は全く引けをとりません 楽しさでは逆にそれを上回ります。
オーディオを辞めた時の最後のスピーカー ネガティブな感情を持っていたその時期に購入したCelestion3は今の勢いのある?気持ちの現在でも良いスピーカーと感じました ROYDもそうでしたが英国のオーディオは本当に絶妙ですね 技術力では日本は世界でも優秀ですが音楽をいつまでも聴いていたい気にさせるオーディオ機器製作はどうしても後塵を拝します
他に要因として超重量のスピーカースタンド(英国ターゲットオーディオ製)を使用 同じく英国EARのアンプと英国製のもので統一させたのも良かったのかなぁなんて個人的に思います ※CDPは日本製Nmodeですが(;'∀')
昨年末のブログで ”打順”というタイトルで綴ったものがあります 購入したスピーカーを野球の打順になぞって感想を書きました
打順 : シンプルに生きる (exblog.jp) このCelestion3はそれでは何番になるのか? 答えは何番にも入りません そもそもレギュラーではありません いわばコーチのような存在です レギュラーほどの地力は今ではありませんが的確にミートさせ守備陣の隙間をかいくぐるいぶし銀のようなヒットを打つことができます 表舞台から退いても音楽の表現はこのようにすればよりよくできると指導できる存在 それがCelestion3なのです。
外観は木目調でありますがビニールシートで仕上げたチープな感じは否めません ただこのコストをかけないでこれだけ音楽性のあるものを作り出す英国人のある意味でのしたたかさと凄みを感じます 見た目はともかくとしてキタサン宅のように狭い環境下ではサイズも含めて正に「丁度良い」ROYD同様噛めば噛むほど味が出てくるスピーカーでした(笑)
いくら良いスピーカーと褒めても大きめの部屋や広いリビングでの使用は音量を上げてもその空間を埋める事はできません 箱庭感満載になってしまいますのでご注意を 狭い部屋でこそ その特性を生かす事が出来ます。
それではまた
サランネットのダボ穴がない代わりに溝があります ここに差し込んで留める仕様 珍しい作りです ケチるところはケチる流石 英国製(笑)