<   2016年 10月 ( 10 )   > この月の画像一覧

エボニー・アンド・アイボリー

「エボニー・アンド・アイボリー」は80年代初頭 スティービー…ワンダーとポール・マッカートニーが歌った曲だがピアノの黒鍵と白鍵を黒人と白人に例え人種融和を訴えるメッセージソングととしてヒットした。 当時キタサンも小林克也のベストヒットUSAのビデオクリップを見て(聴いて)よく覚えている。

80年代でさえこのような人種問題に対する啓発的な事をしていたとなるとそれより以前の50年代、60年代なんて当時のアメリカはどうなっていたのかは想像に難くない。
実際有名なジャズメンが沢山60年代に渡欧したのはジャズの音楽シーンがハードバップからフリーに移行するのを嫌がった事も原因であるが露骨な人種差別に嫌気がさし まだ肌の色での差別が緩い?欧州の方が住みやすくジャズを受け入れてくれる場でもあったからだと思う。

ここに1枚のアルバムがある。
CAPITOLのジョージ・シアリング クインテットにナンシー・ウィルソンのボーカルが参加したアルバムである。
b0323858_10551255.jpg
作品は60年代初頭ナンシー・ウイルソンの確かデビュー3作目あたりであろう。イギリス出身の盲目のピアニスト ジョージ・シアリングの端正なバックの中 若いウィルソンが溌剌として歌っている。今やジャズ界のみならずポップスも含めた歌謡界の大御所でもあるウィルソンだが この頃は見た目も含めてまだまだ初々しい。
洒落たシアリングのピアノにウィルソンの弾ける様なキレのある歌声 中々のものである。amazonのCD批評でもジャケットもおしゃれで内容もgood!なんてコメントもされているようである。 

ところで皆さんはこのジャケットを見て何か感ずるところがあるだろうか?

確かにナンシー・ウィルソンは可愛い(笑) 椅子に座りお互いに相手のアルバムを持っている。

ナンシー・ウィルソンはジョージ・シアリングのアルバムをひざ上に掲げている、それに対してジョージ・シアリングはナンシー・ウィルソンのアルバムを床に置いている。 アルバムの上下の位置  どちらが上か下か 単なる構図の関係でそうなっただけなのか 奏者側には関係ないことかもしれないが製作する側で意図的に施した感じがしないでもない 何となく嫌な感じがしてしまう。

60年代以降公民権運動をバックに人種問題を提起するアルバムは多数だされた。ナット・ヘントフを責任者とする「Candid」は主に黒人側からの意思表示を明確に出したレーベルでもありベースのチャーリー・ミンガスなどの幾つかのアルバムは もろに白人を批判している。

製作する側は圧倒的に白人が多い、主張する黒人側の意見をメッセージとして音楽に表現する事を善しとしない白人たちの気持ちが先のCAPITOLのアルバムジャケットのように密かに反映されたのではないかと暗に思う。

楽しみや喜びを得、安らぐために音楽は有ると思うが その根底にはそれと相反した怒り、悲しみ、悔しさなどの様々な感情も同時にある。
その両方の機微を受け入れたものが音楽であると思う。
単純に高音がどうこう低音がどうだという音の振幅だけで捉えるのもありかもしれないが  個人的には その機微が分かるようなオーディオにしたいと思っている。

口で言うのは簡単だが現実としてその目標?は抽象すぎて自分でもよく分からない(笑)

※単なる独り言です


[PR]
by kurama66644 | 2016-10-29 18:44 | Comments(2)

買い取り

レコードの枚数が増えないよう定期的にアルバムの見直しをしている。

自分の所有の目安は500枚。それでも本当によく聴くのはその1/10ぐらいだ。その中でもオリジナルは全体の2/3位になった。最初の内は盤質など余り気にしないでオリジナルと言う言葉にときめき(笑) 安ければ買っていたがジャケットも含めて傷んでいるものは実際音楽を聴くのに残念な気分になる時がある、そういう意味でも整理し良いものは残し、愛着が無くなったものは手放すようにしている。 もちろんスペース的な事も関係している 広い倉庫?のような場所があれば ひょっとするとその範囲内で集め続けていたかもしれないが…。
前にも書いたと思うがレコードを集める前はCDを数千枚所有していた。天井まで続く2重書棚を作り そこに保管していたが大半は買って1回聴いただけでその後は棚の肥やしに成り下がり 当時は棚に飾られているCDを見て 単に悦に浸っていただけのような気がする。

アルバムを手放す時はオークションの方が高く買い取ってくれる場合があると オークション常連のKさんは話してくれたが高くてもその後クレームが来る場合もあり 色々面倒な事に関わりたくないので専門店に買い取りをお願いするようにしている。

レコードは枚数が20枚を超える場合 宅配便で送りつけでお願いするが それ以下だと直接 店頭に持込み査定をしてもらう。

自分はユニオンに持ち込む場合が多い、曜日や時間帯にもよるが10枚以下だと30分ぐらいで査定してくれる場合が殆どであった(買い取り依頼が重なったりする場合は2~3時間ぐらいの時もあった)

先日新宿のHMVにレコードショップがオープンして行ったのだが レジに買い取りカウンターがあり持ち込んでいる人を見かけた。
その後 どれぐらいの査定額になるか試しに7枚ほどオリジナルで聴かなくなった盤を持ち込み査定をお願いした。日曜日のちょうどお昼の時間である 受付の店員さんが「今日中に査定を希望しますか?」と聞いてきた。7枚程度だから直ぐできるのかと思っていたが どうやら査定が込み合っているということだ。
ユニオンの30分~2時間程度の感覚でいたのでどうしようか考えていたら 夜の7時ぐらいまで待っていただければ大丈夫かと思いますと話してきた。

いくら都内とはいえ散歩がてらに再び来れる距離でもないし たまたまお金も大して持ってこなかったので とりあえず査定はお願いして「後日又伺います」と控えの紙を貰ってそのまま帰宅した。

ところでこの買取の価格ってどうやって決めるのだろうか? 古本屋をやっている先輩がいるが結構な知識と経験が必要なようだ。今はインターネットで色々な情報が手に入るが買い取ったモノの情勢が今後どうなるかなんて誰にも分からない。希少盤でCD化されていなかったものがCD化されて価格が暴落するとか無名だったアーティストが突然有名になって初期作品がプレミアムが付くとか様々なケースで価格が変わってしまう。 もちろん個人なり会社単位での買い取りも商売の一つだから 儲けも考えなくてはいけない。安すぎても店の評判を落とすだろうし 高すぎては損をしかねない、その按配は難しいように思う。
一般的には需要と供給の関係で決まるような気がするが そうなると市場の様子をよく観察する必要がある。うーんやはり大変なんだろうなぁと思いつつ その後日 査定金額を確認しに再び訪れた。

査定の明細を見たが それなりの値段になるなと思っていた盤が予想より遥かに低く、大した金額は付かないと思っていたものが予想より高かったりで イマイチ査定の基準?がよく分からない… 確か買い取りアップのキャンペーンを行っていた時期だと思うがそれも適用されていない、あくまでも私感だが買い取りに関してはユニオンの方が良心的な感じがした。

帰りにジャズコーナーをブラブラ見て3枚ほど記念に?買ってきた。一応検盤もしたが全体的に盤質は良くないようだ。有名盤のオリジナルも色々飾って それなりの価格提示がされていたが殆ど盤質はBクラス。それでいて価格は?という感じである。これならばHal,sさんやユニオンのほうが納得がいくような気もする。

b0323858_14495385.jpg
購入した3枚の内の1枚。新生ブルーノート、76年録音のバーバラ・キャロルのアルバム。
一度聴いてみたかったが中々見つからず たまたま新入荷のエサ箱の中に入っていたので購入。ジャケットも少し汚れている、盤質もBであるがバーバラの余りジャズを感じさせないジャズ?が結構好きなので良かったと思っている。(昔のブルーノートとは全く音質、質感など違っているが…)ただジャケットの外ビニールもつけないでそのまま渡されたのにはびっくりした。


[PR]
by kurama66644 | 2016-10-26 15:04 | Comments(3)

ドア越しに聴く

小さなライブ会場に入ろうとドアを開けようとする、そうすると既に演奏は始まっており何とも言えない雰囲気が伝わってくる。

楽器の音や声だけではない あらゆる雑音も聞こえる。ドアを開けて中に入るとそれがさらにハッキリ聞こえる。

飲む場所もあるその小さなライブ場でキタサンは音がダイレクトに聴こえるいわゆる良い位置には行かない。
端っこの余り目立たないバーカウンターで軽く飲みながら聴いている。音が部屋中に満ちているのが少し苦痛になる時がある そういう時の逃げ道でもある場所を選ぶ。

一番好きな音は冒頭に書いたドアを開ける前に聴こえる ドア超しの音である。
ジャズ喫茶でもトイレに行った時 そこから漏れ聴こえる音が結構好きで トイレに長居する事もあった(笑) ※何度かトイレで倒れているのではないかとマスターに不審がられてドアを叩かれた事もある(-_-;)

オーディオマニアの夢 専用部屋? 遮音性も含めた自分だけの空間を理想とする方は多いだろう しかし時として部屋中音楽に満たされるのが苦痛になる時もある。それならば音楽を止めればいい、 音楽を止めた部屋は何の部屋? …それほど必要としないと最近よく考える。

このブログでも何度か書いているが ドアを開けて隣越しの布団部屋から音楽を聴く事が多い、ないしは部屋に続いている台所から聴く事もある。
スピーカーの正面 2.5mぐらいの先に椅子を置いているがそこではめったに聴かない。椅子は飾りみたいなものかも?

台所はスピーカーを置いてある部屋とつながっているが部屋の左側に通路がある 左側のスピーカーは見えるが右側は壁が邪魔になって見えない。
そうちょうどバーカウンターの端っこで聴いている感覚だ。ベテランオーディオファイルの方が来られた時 音像が左に寄っていると話してくれた。
流石 耳は良いなぁと思った。左の端で聴いているので知らず知らずの内にそちらに合わせるような調整になったのだろう。オーディオファイルの方は音像を中心(真ん中)に合わせ直したいそぶりをみせたがキタサンは丁寧にお断りした。これが私のベストですからと…

ドア越しに聴くのならラジカセやミニコンポで十分!とも思い 試してみた。結構違っていた… よい機器を(高価なと言う意味ではなく)使って聴くのとではかなり差がある。ラジカセやミニコンポでは(全てそうだとは言わないが)ライブ会場のドア越しの感覚は得られない。
良い機材にお金をかけたがるマニアが多いのも分かる気がする。しかし最近読んだ本で10万円までの機材は音質さは顕著にみられるが10~30万円クラスだとその差はかなり縮まる、それ以上は殆ど変らないレベルになると書いていた。そもそも価格設定が色々な要素を含んでくるので本当の所はよく分からない。

ドア越しのオーディオオフ会なんて開いたら参加するオーディオマニアいるのだろうか?  タモリ倶楽部で特集してくれたらいるかも(笑)

Tさんのブログで紹介された本を読む。かなりマニアックな内容だが著者はジャズそしてデザイン(絵,写真など)が好きなんだろうなぁと思わせる本である。
ジャケットから音が聴こえそうだ。写真が多く著者は絵本と呼んでいるが立派な本である。先日書いた油井正一さんのベストレコードコレクションと並ぶキタサンの愛蔵本になるかと思う
b0323858_11132217.jpg
b0323858_11135494.jpg
b0323858_11134353.jpg
b0323858_11133244.jpg

[PR]
by kurama66644 | 2016-10-19 11:42 | オーディオ | Comments(2)

人気があるらしい?その2

ディアゴスティーニから発売されているジャズLP付録の書籍 第二弾を購入した。

第一弾は前回紹介した通り不朽の名作「カインド・オブ・ブルー」元々録音も良かった事もあり重量盤で更に価格が990円! アナログブームに便乗してか?まずまずの出来具合であったと思う。色々なところで視聴感想が書かれているが価格面、音質等考えるとかなり良いのではないかと評判である。

実際キタサンもこのブログで書いたがオリジナルと多少音質は違うが問題は特にないと思えた。メイドインEU(実はフランス製らしい?)で今までメディアを替えLPだけではなくCDも色々なものが再発されたが そう言う中でも優秀であると思った。マイルスのリリシズム、静の表現と当時のコロンビア技術陣の秀逸な製作技術により傑出した作品でもあるので良かったと思う。(お買い得です)

問題はその後である。ブルーノート、プレステッジなどジャズの動の部分を強調する録音は果たしてどうなのか?
オリジナルに目覚めてからステレオ、モノラルの違いもそうだがオリジナルと再発盤の差、機器性能だけでは片づけられない事実を知ってしまったので第二弾以降 興味を持っていた。そう第二弾はブルーノート1500番台 バンゲルダー録音 「ブルートレイン」
b0323858_09302730.jpg
b0323858_09303732.jpg
b0323858_09304743.jpg
※ジャケットは中々良いがセンターレーベルは残念(笑) 版権の関係で復刻出来ないのか?

実はこのアルバム LPではモノラルでしか聴いた事がない… そして偉そうに述べてきたが このオリジナルではなくセカンド盤(セカンド以降かも?)しか所有していない。
それでもモノラル針でこのセカンド盤を聴いた時の衝撃は忘れられない。もちろんCDでは所有していたし飽きるほどきいてきたがコルトレーンだけではなくモーガンやフラーの勢いのある厚みのある音にはたまげてしまった。

まぁ現在はMinimaのスピーカーにQUADのアンプ、ケンウッドの安いプレーヤーで鳴らしているので以前聴いていたエッジのある激しい音はしないが それでもなお中域の音の厚さは健在である。

それで早速視聴してみると これは綺麗な音である(笑) 新品ということもありノイズが無いのはいいが ちょっ中域が薄いなぁ(笑)
一応ステレオ録音盤なのでトーレンスのプレーヤーで聴いてみたが うーん…何となく平たく聴こえる、 つまり抑揚がない感じ。

聴こえ心地は良いのだが胸まで来ない。 そう いい演奏は耳だけではなく胸の内が熱くなる、グーッと胸が締め付けられるようになるのだが この「ブルートレイン」には残念ながらそれはない(個人的な意見ですから) 試しに手持ちのセカンド盤を聴くと「オーッこれこれ この波打つ感情の高ぶり これでなくては !」
※ただし左右の揺らぎはある、上下の揺らぎがすくないのかな? 個人的な感想、感覚なので余りあてには出来ない…

しかし ここで考えた… これ現代のハイエンドで聴くと結構 いいのではないだろうか?…。キタサンの中古オンボロ機械だと こういう新しいもの(元は半世紀前の音源だが)は余り良くないのかもしれない(-_-;)
今回は価格が1990円、次回からは更に上がって2980円 微妙な価格である。

それと何でもアナログ(LP)にすればぬくもりがある音、柔かいホッとする音になるわけではない。CDでも感情が揺さぶられるような音も出るし 漂うようなホンワカする気持ちになれる音も出る。 アナログという素材(音質も含めた)を幅広い世代に浸透させるべき企画されたシリーズだが あとはそれを吟味して(調理して)食する 我々の判断、感覚により この企画が続くのかどうかかかってくるような気がする。

b0323858_09305502.jpg
b0323858_09311236.jpg
やはり このセンターレーベルの方が好きだ。ただしR付き(-_-;)。1576と77は住所が23という説があるがどうなのだろう?

[PR]
by kurama66644 | 2016-10-16 09:42 | ジャズ | Comments(2)

ジャズを読む

よく拝見させていただくTさんのブログで「ジャズ本」について記載されていた。

ジャズに関する書籍は沢山出ているが昔はよく購入し読んでいた。雑誌もスイング・ジャーナルを毎月買っていたがインターネットの影響で雑誌の売り上げが低迷してきた事もあり いつの間にか無くなってしまった。(休刊?)

吉祥寺の某喫茶店のマスターの書籍なども面白く(偏向記事が多いが(笑))買っていたが徐々に買う事が少なくなっていった。ある程度頭の中にジャズの知識的な事が入って それらの雑誌も含めた書籍は殆ど捨ててしまった。先ほどインターネットの影響と書いたがいまや知識的な事はネットで検索できる世の中になってしまった。

研究者でもない限り本当はジャズの知識なんてそれほど必要なく 実際聴いて楽しく感じればそれでいいのだと思う。
名盤と称されるジャズを何度も聴いて それが分からない、面白いと感じなかったら それはあなたにとっての名盤ではないのかもしれない。
でもそれでいいと思う。評論家が言っている名盤はその評論家にとっての名盤で、あなたにとっての名盤を探せばよいだけなのである。

先ほどジャズの書籍は殆ど捨ててしまったと書いたが 一冊だけ本棚の片隅に大事にとってある本がある。
「ベスト・レコードコレクション ジャズ 」 86年に発売された文庫本である。ジャズ評論家である油井正一さんが書いたものだ。

この本を買ってもう30年も経つがジャズを聴き初めの頃 何を聴いていいのか分からなかった中 こちらの本にはお世話になった。
内容は油井さんが独断と偏見で?選んだアルバムのジャケット写真入り 曲目紹介と聴きどころ、感想等が書かれている。
600枚弱のアルバムがスイング時代から70年代にかけて年代順に紹介されている。初めて知ったアーティスト、アルバムも沢山あり それを購入して鉛筆で印を付けていた。オーディオ機器が無かったのでレコードではなくカセットやCDであったので 当然オリジナルではない。その当時はオリジナルかそうでないかなんて事は全く興味がなかった。


有名盤 ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」 ベースがダグ・ワトキンス、 他の作品でダグ・ワトキンスは参加していないのか? 又探す おーっ フュエゴや4.5&6、カフェボヘミアでも演奏しているぞ! ジャッキー・マクリーンってひしゃげた音色をしているなぁ~ ドナルド・バードって 同じバードでもチャーリー・パーカーと違うのか?(←当たり前だろう(笑))ひとりの奏者、ないしはアルバムから次から次と興味が起こり 色々なアルバムを視聴するようになった。もはや自宅のミニコンポでの鑑賞には限界がある(音質とか迫力とかそういう事ではなくCD化されていないなど…でもオーディオには興味がなかった) もっと聴きたい! ジャズ喫茶やライブ(まだ外国の有名アーティストがよく来日していた 当然存命中だったので)に行って実際の演奏を聴いた。 そうして知らず知らずの内にジャズが体に馴染んできた? そして好きにもなった。この油井さんの本からスタートしたわけである。

油井さん自体はオーディオマニアという感じではなく オリジナルやオーディオの音質についてそれほどのこだわりはないように感じた。

レコードやCDは好きな時に好きなだけ楽しめる事ができる。コンサートで聴く音はPAを通した音が意外と多く音もよくない そういう欠点を補ってくれると言っている。
ジャズは個性の音楽でもあるから好き嫌いがハッキリしている。人が奨めても自分にとっては嫌いなレコードがあると思う。それはいくら名盤だからといっても買う必要はない。

評論内容は比較的中庸だが本質をついた言論が多い。この本(文庫版)はジャズに対して理解してくれる人よりも これからジャズやポピュラー音楽に関心を持とうとしている若い層を対象として書かれたようである。当時自分も若い世代(笑)だったが この文庫サイズに紹介されている600近くのアルバムのそれぞれ小さなジャケット写真と油井さんのワンポイント解説。食い入るように眺めていた。そうして今 徐々にではあるがそれらの実物のレコードが手元にある。30cm四方の実物のジャケット、針を落とすと音楽が聴こえてくるレコード それを奏でる装置も小さく余り高価な物ではないが部屋にはある。 

b0323858_21071097.jpg
ラジカセやミニコンポで聴いていたので音質なんて眼中になく その紹介されたアーティストの作品を聴く事に全精力を使っていたような気がする。
ボロボロになりいたるところページも抜け落ちてきたがキタサンのジャズの道標になった本である。



[PR]
by kurama66644 | 2016-10-15 08:36 | Comments(4)

今度はカセットテープ ブーム?

レコードブームはここ数年言われていて販売枚数が増えている事や都内でも大手がレコードショップを新規立ち上げすることなどからも感じていた。
ただし復権という程ではないと思うし音楽のデーター配信が今後も中心になっていくだろう。

そう言う中 今度はカセットテープブームとか… ホントかいな?と思ってその手の記事を読んでみるとカセットテープ販売はレコード販売の比ではないほど前年比伸びているそうだ(^_^;) 日本というよりアメリカやイギリスなどの海外はその動きが顕著らしい。

キタサンにとってカセットテープはレコード以上に愛着がある。レコードプレーヤーが無かったのでラジカセが中心であった学生時代、そして社会人になる頃にはCDが出てきてCDラジカセで聴く。当時はCDは高額品?であったのでカセットで聴く事の方が多かった、FM放送からのダビングでのカセットは家に沢山あった。
その後 ミニコンポで聴いていたが最初の内はカセットデッキもシステムの中に通常備わっていた。だんだんカセットの需要が減っていきCDが主体となったミニコンポしか家電店では見かけなくなった。

記事によると聴く方もそうだが音楽を作る側でもカセットは需要があるらしい。特にインディーズレーベルではセールスのノルマが高すぎる一方、CD製作は最低でも1000枚単位での発注になるようだが(工場出荷で)カセットは発注されただけの生産が可能だそうだ。

カセットの売れ行きが上がっている背景としてCDやレコードと異なる外観、コンパクトさからそれを経験していない若者を中心とした層が見た目から新鮮に感じるとか テープをカセットデッキに入れスイッチを押す そういう手間?がかかる(笑)事は音楽と向き合えるので良いとか書かれていた。 あとあの「サーッ」ノイズが空気を内包したようで良いとかの意見もあるようだ(-_-;)

色々書いてあったが デジタルに対抗してのカウンターカルチャー的側面が大きいように思う。世の中何でもデジタル、デジタルとなってきて それとは違う方向、方面を見いだすのもよくある事だ。 利便性で考えるとCDもカセットも大して変わらないはず、カセットでも一応は頭出しぐらいは出来るし手でカセットやCDでセッティングする事も変わらない。カセットからCDにいったのはノイズの問題もあったと思う それはアナログからCDへいったのと変わらない。

アナログレコードやCDを買う時にはモノとして対価を払ってそれに納得したり不満に思ったりでその価値、価格が反映されるのかと思うが モノではなくデーターに対してお金を払いたくない、価値を見つけられないと言う人が多いのではないだろうか? そのモノへの執着心、拘り等の感覚、価値観が変わらない限りまだまだモノとしてのアナログやCDなど需要は有るかと思う、もちろんカセットも。

今更カセットといわれても…全て廃棄してしまったからなぁ~(-_-;) 利便性はCDと大して変わらないし、見た目はアナログの方が所有感があるし やはりちょっと中途半端な感じは否めない…。

そういえばこのアルバムも最初に聞いたのはカセットだったなぁ。
b0323858_10132854.jpg


[PR]
by kurama66644 | 2016-10-10 10:18 | オーディオ | Comments(4)

酔いの如く

皆さんは酔っぱらった時に聴きたくなる音楽(アルバム)はあるだろうか?

何?酔っぱらった時は意識が朦朧として音楽を聴く暇も無い! その通りであるがキタサンは何故かこのアルバムを聴きたくなる。
b0323858_10023090.jpg
b0323858_10024131.jpg
アーネット・コブ 「スムーズ・セイリング」プレステッジ7184

アーネット・コブって誰? マイルスやコルトレーンのようなビックな人ではもちろんない。知る人ぞ知るホンカー・ホゲホゲテナーの大御所の一人である。
キタサンは真面目なジャズも好きだがこういうホンカーテナー(別名テキサステナー?)も好きなのである。

テナーのアーネット・コブはもちろん トロンボーンのバスター・クーパーって誰? オルガンのオースティン・ミッチェルって誰よ?かろうじてベースのジョージ・デュビビエ、ドラムのオシー・ジョンソンぐらいは何とか知っているかなぁ? それでもかなりマイナーであろう。

初めは500円でエサ箱に入っていた中古再発レコードを手に入れたが何故かこれの元の音(オリジナル)を聴きたく探していた。
プレステッジ盤のモノラルオリジナルは近年状態の良いものは高価になっているが このスムーズ・セーリングはそれほど高くなく入手出来た…。

王道を外れたこういうテキサステナーは人気がないのだろうか? バディ・テイトやイリノイ・ジャケーも似たような感じか!

アーネット・コブは強烈なグロウルが特徴である。このグロウルとは声を出しながらサックスを吹くダーティトーン奏法の事である。
どことなく酔っ払いのオヤジの管を巻く感じに似ていなくもない(^_^;)
そしてフリーキートーン、サブトーンも当たり前、オーディオ機器から奏でる音は綺麗ではない! もちろんオフ会などではこの手のアルバムはかけないようにしている。かけても分かる人は少ないだろう 自分だけの楽しみにしている。
そうそう ジーン・アモンズ亡きあと ボステナーの正当伝道者としてアメリカでもっとも高額なギャランティを貰っていたスタンリー・タレンタインも このアーネット・コブの前では直立不動の姿勢を崩さず 緊張していたようである。それだけアーネット・コブは恐れ多い存在であった。

アーネット・コブは言う 「俺は自分を演奏するんだ、自分の感じたように それがソウルになるんだ」 

譜面に沿った演奏するのではない アドリブの域さえ超えている。酔っぱらった時はとかく理性のタガが外れる事が多い 本能が素のままに現れる そういう状態においてコブの音楽に共鳴してしまうのかもしれない。

ちなみにこの文章は酔っぱらいながら書いているのではない あしからず…

[PR]
by kurama66644 | 2016-10-09 10:13 | ジャズ | Comments(2)

人気があるらしい?

言わずと知れた大名盤「カインド・オブ・ブルー」は半世紀以上経ってもアナログはおろかCDでも再発を毎年のように繰り返している。
ジャズのアルバムでは世界で一番売れているらしい。

最近知ったのだがディアゴステーニと言うところから隔週刊で雑誌の付録?としてジャズの名盤をアナログで出すようである。
その第一弾が冒頭に書いたマイルスの「カインド・オブ・ブルー」である。創刊号特別価格として990円、しかも180gの重量盤である。
b0323858_15573122.jpg
b0323858_15574478.jpg
b0323858_15582770.jpg
メイドインEUになっているがセンターレーベルなど上手く復刻している。流石にジャケットの写真はコピーを繰り返しているせいもありオリジナルに比べ色あせ暗くなっているが…

アナログはあくまでも付録の位置づけでジャズに関わる著名人のコメントやこのアルバムの解説、そして「ジャズの魂を取り戻す」というメッセージなど写真入りで載せた大型のブックレット(雑誌)なのである。

キタサンはこのアルバムのオリジナル(ステレオ盤)を一応は持っているが余り状態が良くない。ノイズが結構多いのでジャズとしてどちらかという「静」の演奏をするこのアルバム、CDの方が聴きやすいと感じていた。 そのCDもSACDやらゴールドディスク、ブルースペックディスクと色々あり、アナログにしてもマスターテープからの最新リマスターとか 重量盤、当時のオリジナルからのカッティング云々…どれが実際いいのか 皆分からなくなっているのではないだろうか?
特にこの雑誌(アナログ付き)を出した背景には今のアナログブームでより多くのアナログ聴視者を獲得する狙いもあり どちらかというとジャズそのものに興味もない人も取り込んでいこうとしているのだと思う。
そう言うジャズ初心者、アナログ初心者にとって 下手な再発盤や超高価なオリジナル盤より こちらの製品はお勧めなのかもしれない。

盤そのものの質感は悪くない、EU盤ということだがヨーロッパのどの国でプレスされたのだろうか?
オリジナルと比べて低域のベースラインなど強調したりしているが これはCDを含めた現代機器に合わせたリマスターをしているのだろう、オリジナルに比べややワイドレンジ気味になっている。オーディオコミュでこれを聴いた人がちょっと平坦な演奏(音)のようだと感想を述べたが確かにそうかもしれない。
オリジナルと比べると抑揚が抑えられていて平坦な感じもする。どちらかというとCDでの再生に近い、ただし音そのものは綺麗に仕上がっているしマイルスのこのアルバムでは逆にその方がマイルスのリリシズムがよけい鮮明に出るような気がする。(だからキタサンは このアルバムに関してCDの方が好みでもある)

b0323858_15575687.jpg
b0323858_15581657.jpg
次回発売は10月11日 コルトレーンの「ブルートレイン」 価格はこの号から1843円に変更になる。
今回のアルバムはアナログと言えども現代機器で聴いても違和感がないほど当時の優秀録音でコロンビア技術陣の凄さが分かるが次回 ブルーノートの作品ではどうなのだろう?

[PR]
by kurama66644 | 2016-10-07 08:46 | ジャズ | Comments(4)

音楽のあや

ジャズを聴き続けてようやく30年ぐらい経った。音楽自体それほど興味は無かったが子供の頃から見ていた歌謡曲や日本のポップスなどは時々聴いていた位である。 飽きっぽいAB型のキタサンだが よくこれまで飽きずにジャズを聴いて来られたなぁと今更ながら思う それだけジャズとは馬が合ったのだろう。

今はどうか分からないがジャズはメジャーな音楽では無かったと思う 少なくても日本では。本国アメリカでも大衆音楽の座をロックに奪われマイナー化した。
アルバムヒット数もロックやポップスに比べ微々たるものである。ただそういうマイナーな面が日本人気質に合っていたので日本人の琴線に触れたのだと思う。

ジャズ喫茶という日本独特の場ではメジャーなものを嫌う傾向があった。それを知らない初心者は巷で出ている有名盤などをリクエストしてベテランからひんしゅくをかう(-_-;) キタサンも30年前以上 ジャズをよく知らないまま先輩に連れられていかれ「なにか知っているものをリクエストしてみろよ」とはんば強制させられたが有名なアルバムしか知らず ロリンズのサキソフォン・コロッサスやエバンスのワルツ・フォー・デビーなど紙に書き 手渡してかけてもらったが 案の定 周りから白い目で見られた(笑) 知っている曲を普段絶対聴けないような大音量で聴けるのは快感であったがジャズ喫茶ではそういうメジャーなものはリクエストしてはダメという暗黙の了解の雰囲気がビシビシ感じられたので以後 マイナーなものをリクエストするようになった。

派手なパフォーマンスや迫力、テクニックで圧倒するのではなく巧妙な間の取り方、さりげないフレーズなどを使う いわゆる「音楽のあや」を心得ているそういうジャズアルバムがないものか色々探すようになった。そしてそういう音楽のあやに触れられる事ができるのがジャズ喫茶である事も体感していった。

b0323858_08560199.jpg
b0323858_08561253.jpg
ジョニー・コールズの「リトル・ジョニーC」が出たのは63年、ちょうどハードバップが成熟期を終え 新主流派が台頭してきた頃、そしてファンキー路線、フリーとちょうど混沌としていた時期のものである。メンバーが新主流派の代表格ともいえるジョー・ヘンダーソンやピート・ラロッカ、そしてアルバム全体を支配している雰囲気はその翌年出るリー・モーガンのサイドワインダーを彷彿させるジャズ・ロックの片鱗が感じさせられる。

ジョニー・コールズは派手さは無いが生真面目な新主流派よりは くだけたファンキーなトランペットを奏でている。決してメジャーではないジョニー・コールズ、その「音楽のあや」を聴衆に訴えるミュージシャンの一人であると思う。

※こういうジャケットのセンスは流石ブルーノート! キタサン所有のアルバムでもジャケット、盤、両方ともとても綺麗な状態のものである。半世紀前のアルバムでも とても綺麗なものが存在するんだなぁと感心した1枚でもある。

[PR]
by kurama66644 | 2016-10-02 09:32 | ジャズ | Comments(2)

甘くないサウンド

久々のアナログレコード買い 先週何か月振りで中古レコード屋に行き1枚だけ買ってきた。

もう余り価格の高いものは買えない中 選んだのがこちらのアルバムである
b0323858_11254324.jpg

ボビー・ティモンズ「スィート&ソウルフル・サウンド」リバーサイド 62年 モノラル オリジナル
ジャケットはイマイチだが(写真の女性の事を言っているのではない)以前CDで持っていた時 中々ガッツがあって良いアルバムだなぁと思っていた。
4~5000円ぐらいでエサ箱に入っており盤質もAであった、壁には桁が違うアルバムが飾ってあったがBクラスの盤質が多いのが目立った。

数千円あればCDなら数枚は買えるのだが最近CDを聴いても余り感動しなくなった。音は良いのだが何かが物足りない…気分的な事もあるのかもしれないが単純に安いから買うという気持ちになれなくなった。(逆に高すぎるともっと買えない(笑))

家にある数百枚のアナログレコードを繰り返し聴いているので もうそれほど購入する必要もないと思っているが 実際中古レコード屋で手に取って見るとアルバムの方から自分に語りかけているようなものをたまに発見する「あなたに聴いてほしい」と…こうなればもう完全な病気ですなぁ(-_-;) まぁ安易に買わなくなったのでこういう感覚に陥いるのかもしれない。今はこういうペースで月に1枚ぐらい、オリジナルを中心に買う感じである。

話はボビー・ティモンズのアルバムに戻るがティモンズはジャズ・メッセンジャー時代のコテコテピアノの印象が強いが このイージーリスニング的なジャケットといい タイトルのスイートといい路線を変えたのかなぁと思わずにいられないがCDで昔聴いていた印象の通りアナログでもガッーンとした粘り強い弾き方は変わりなかった。スィートと入れたのはA面1曲目が「Sweetest Sounds」という所にかけて それプラス ティモンズの代名詞ソウルフルと付けられたのだろう。

ボビー・ティモンズと言えば最初の音をガーンッと叩くように弾き 独特の1オクターブ和音の3連符奏法で聴き手を引き付ける このアルバムでもそれは変わらず サム・ジョーンズやロイ・マッカーディをも鼓舞させて演奏に弾みをつけている。同じトリオ演奏でも イージィー・ダズ・イットよりこちらのアルバムの方がノッテいる感じがする。リバーサイドの60年に出したブルー・ミッチェルのトランペット入りだが「ソウル・タイム」のようにご機嫌なアルバムに仕上げている。
ソウル・タイムはドラマーがアート・ブレイキーで前述したイージー・ダズ・イットはジミー・コブ、 今回のスィート&ソウルフル サウンドはロイ・マッカーディとベースがサム・ジョーンズと固定しているので微妙なアルバムの違いはドラマーの個性によるところが大きいのだろうか。

いずれにしても甘くないサウンド、どちらかと言うとビターなサウンドであると感じた。

[PR]
by kurama66644 | 2016-10-01 19:50 | ジャズ | Comments(0)

ジャズは好きです!


by キタサン
プロフィールを見る
画像一覧