音は関係性により再現される
仕事を終え帰宅し椅子に座ると目の前にスピーカーが鎮座しており左横にはアナログプレーヤー、アンプなどが置いてある。
しばらく音楽はかけないで機器を眺めている 電源スイッチも入れないしLPもターンテーブルに乗せない状態だから当然 音はしない。
スピーカーを眺めていると幾重にも重なった天然木のエンクロージャーが明かりで反射して輝いているように見える。左側にある機器類のSMEのアームは造形が美しい 間接照明の光を受けこちらも冴えた光でまぶしい感じだ。一つ一つがオーディオ機器ではあるが このままでは単なるインテリアである アンプもただのモノ、スピーカーやプレーヤもしかりなのである。
その単なるモノ同士がつながり電気を通して初めてオーディオ機器として成り立つ。更には空気と言う存在がなければ音もしない(聴こえない)
演奏する側もその意思が聴く側に伝わる事が重要である 逆に聴く側もその意思を受け止められるかお互いの関係(態度)も大事である事は言うまでもない。
関係性が悪いのは各モノ(人)が無理している、あるいは適正な働き、役目をしていない事が原因である。
オーディオ機器が良く鳴らないのはその関係性が上手くいっていないからだと考えるようになった。
値段の高い物、安い物、大きい物、小さい物、大ざっぱな作りの物、繊細な出来栄えの物、様々なモノが自分の環境下で上手い関係で繋がっているか?
そういう見方でオーディオ機器を部屋に合わせ好きな音楽を鳴らせてみようと思う。
様々な関係性によって世界は意味する。そしてそれが物事の本質であると思う。