音の標準化

音楽を聴く時の環境はどういう状態が自分にとって好ましいか考えた事がある。
それはオーディオ機器を手に入れた10年前の事であった。自分がオーディオ機器を手にするなどそれまで考えた事がなかったので世間一般のオーディオに対するイメージで考えた。部屋は広い方が良い、オーディオ機器は高価で質の良いものが揃っていた方が良い、ソファーやリクライニングチェアーでユッタリ、ベランダから陽光が射して明るい部屋、観葉植物がある、壁面収納庫がありソフト(CDやレコード)が理路整然と並んでいる、防音設備が整っており天井が高い等々 思い浮かべていた。

実際そういう部屋があるのかどうか分からないが色々な制約のある中 少なくともオーディオマニアは音響に関する事はアクセサリー関連で不備を補うぐらいはしていると思う。部屋の響を防音対策グッズを使ったり、コーナーの反射を調整したり、オーディオボードを部屋のあちらこちらに置いたりと対策を行う。かくいうキタサンも部屋のコーナーに三角の反射、吸音板を取り付けたり、定在波防止のため天井に反射板を付けたりそれなりの工夫はした。それは今も残っており そのままの状態にしてある。このアクセサリーと言う代物は高価な物が多く、他では転用できないのが残念である。

いつのまにかものぐさの為 部屋のルームチューニングは行わなくなったが部屋の整理整頓はしているつもりだ。
このルームチューニングは部屋の存在を無くし音そのものを純粋に聴く為のものであると個人的には思っている。逆に考えるといかに部屋の存在が音に影響しているかということであろう。なるほど部屋そのものを音の為に作り替える気持ちは分かるし実際改装したり 新しい専用部屋を作った人は何人も見てきた。

人の音への感覚は様々なのに音響学的に心地よい音を出す部屋の構造は結構共通点があるようだ。材質等によって又変わってくるかもしれないが意外と似た作りになってしまう。

ところでオーディオでの再生では中々音楽が見えにくいと感じてしまう、その原因は音だと思う。
何を馬鹿な事を言っているんだと思われるかもしれないが「音」がじゃまして音楽が聴きとり難いと表現した方がいいのかも…(※ここでいう音は雑音やノイズ、生活音ではなくオーディオ(スピーカーから鳴る)音そのものである)
音を気にし過ぎ音楽の存在が二の次になる、オーディオは情報が音だけというのも音楽を分かり難くしていると思う。

生演奏は視覚的にも実際の演奏者の姿(楽器も含めて)が見え 聴いている聴衆の姿、雰囲気、熱気なども感じる、もちろんそこから発せられる楽器や歌声も音だが会場全体から醸し出す雰囲気など(上記の事など)音だけを気にすることなく雑多な情報から音楽を感じられる。
とキタサンは思っている。

その生演奏の雰囲気を自宅のオーディオで再現しようとする方は昔から今現在まで存在する。
非常に難解な試みである。経験と知識、そして努力あるいはお金が相当いるだろうと推測する。しかしそのチャレンジする姿は美しい、そして尊敬に値すると思う。
キタサンが参加しているオーディオコミュでも超ベテランのオーディオファイルがその試みをしている。理論を理解するには自分には知識がないが従来の5.1chやサラウンドとは違い音と音とを衝突?させ臨場感を出す試みのようだ。この音と音との衝突というのは確かに新しい試みで従来のオーディオ再生とは逆の発想で面白い。
この方は生演奏とオーディオを両立させているので このような考えが生まれたのだろうなぁと想像する。たいていはどちらかに片寄っているケースが多い中 稀な存在だと思う。

音楽を気持ちよく聴きたいと思い、オーディオ用の専用部屋を作ったり既存の部屋を改装する。それは音と言う情報しかないオーディオ再生で音を標準化してしまうのでは?と危惧する。もちろん「音」を気持ちよく誰にも邪魔されずに「聞いて」いたいと思う方には大きなお世話かもしれないのだが…。

最後に「部屋の音とレコードの音」のタイトルのこのブログはこれで終わりにしたいと思う。
部屋の音とレコードの音にこだわり意識したこの10年間で(正味4年位かな?)得られるものもあったが失うものも大きかった。
いったんリセットしたいと思っている。
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by kurama66644 | 2017-03-20 07:56 | オーディオ | Comments(0)

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