安心・安定の日本製品
オーディオ製品は工業製品でもあるので ある程度の耐久性も必要でメンテナンス体制もしっかりしていた方が買う側も安心する。
最近は国内外問わず自国で全て製品化するのは稀なので日本製あるいはヨーロッパ製であっても生産はベトナムや中国というのも多い。価格を考えると仕方がない面もあるのだが こういう趣味の製品は何処製のものと言えば首尾一貫してその国で作ってもらった方が好ましいと考えるのは私だけであろうか…
現在のキタサンのオーディオ機器を改めて見ると意外と?国産のものが増えたようだ…プリアンプはラックスマン、フォノイコライザーも同様、プレーヤーはケンウッド、CDプレーヤーはDENON、と入口付近のものは国産で固まっている。スピーカーはソナス(イタリア)、パワーアンプはイギリスだが もしパワーアンプも愛用していたオーディオデザイン(国産)のものに変えるとスピーカー以外日本製のものになる。プレーヤーはトーレンスも使っているが実は安定感からするとケンウッドのプレーヤーに一番の信頼感を持っている。
構造的には古いトーレンスやDualのプレーヤーと真逆の作りで音の性格も違っているが その辺は最後の出口 ソナスのMinimaで上手く音色を調整してくれているような気もする。トーレンスをステレオ、ケンウッドをモノラル、場合によっては逆にして再生しても どちらも楽しんで聴ける。
響きの科学の著者ジョン・パウエルさんは ホームオーデイオの価格に関していくつかコメントしている$1000あたりまでは価格に比例して音質も上がるが$1000から$3000までは音響の質の差の判断は分かり難く、それを超えると値段と音質の関連性は全く無くなると述べている。この方はミュージシャンでありながら物理学の博士であり作曲と音響学の大家でもある方だ。まぁ大家であるからといっても個人個人の感性の違いもあり全て鵜呑みにするわけにはいかないが価格の高い物もそうでない物も制作者の真摯な思いが反映されていれば それを使う人も何となく分かるし意気に感じる所もあるのだと思う。
そういう意味ではオーディオ熱、競争が盛んだった かの時代 日本製のオーディオ機器は音質はともかく意気込みが感じられた良いオーディオ製品が多かったのだろうと想像する。その中のひとつでもあるケンウッドのKP-990は当時価格で69,800円ながら安心安定の日本製アナログプレーヤーだったといえる。
DD中心の国産プレーヤーは欧米のプレーヤーに比べて音が悪いとかデザインがイマイチとか言われていますが、アナログ最盛期に技術と物量を投じた製品は使い勝手を含めてやっぱり良く出来ていると思います。手放してしまいましたが、このシリーズは造りも良くて古さを感じさせませんでした。とにかくセミオートは便利です。
製品は安心・安定なのですが、大規模投資大量生産があだとなって需要の減少とともにメーカーが一気に撤退してしまうのが国産メーカーの難点ですね。その点、ラックスマンやアキュフェーズは立派だと思います。
やはりセミオート便利ですね(笑)
私の使っているKP-990はちょうどCDが出始めて何年かして作られたアナログプレーヤーです。
メーカーのまだまだCDにはその座は渡せないという思いがあったのではないかと想像します。
アナログはデジタルに近づき、デジタルはアナログに回帰していく。
一番按配が良いのは 中庸なんでしょうか?