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音楽の聴き方

久しぶりにYさんのお宅に訪問した。1年2か月ぶりぐらいだろうか? オフ会自体 殆ど行わなくなったがYさんの所の音を聴きたくなる時がある(笑)

Yさんは私にジャズのモノラル音源の凄さと奥深さを教えてくれた恩人である と同時にアナログに回帰させてくれるきっかけを作ってくれた一人でもある。

いつものようにモノラル音源そして今回はステレオ音源も含めてアナログを持参し聴かせてもらった。

相変わらず飛び出てくるような(笑)勢いの楽器類。それでいて奥行き感があり リズム楽器も主役のフロントが鳴っている時は適度に抑えた感じが良く出ている。
長年使っているアンプをオーバーホールして間もないので本調子ではないとおっしゃっていたが 普通の?オーディオ好きの家庭での鳴り方とは一線を画いている。
流石である。

Yさんの機器類は分類的にはヴィンテージ製品ではあるがオリジナルに作った製品でもあるので巷で出ている既成品とは違う。自分も全てではないが上流の機器類をカートリッジも含めて60年代中ごろのものにしたので 少しは理解してきたつもりであるが やはりその年代に製作された音源再生に強みが出るように感じた。
Yさん宅での再生で50~60年代のジャズは暴力的ともいえる(笑)凄みを感じる、もちろん自分の所とは音量やスピーカー能率の違いはあるのだがキタサンの所では出せない音である。
今回は珍しくヨーロッパ盤や70年以降の盤も持参して聴いたのだが 凄みは感じるが多少の違和感はあった。おそらく自宅でよく聴いている盤なので余計にそう感じたのかもしれない。 自分の所はヴィンテージ製品とはいえスピーカーは現代のもので(お金が無く簡単には買い換えられない(^_^;))いわゆる高解像度、音源の素を的確に表現するという代物を使っているせいもあるのか 凄みは足りないが(笑) 70年以降のものは自宅のシステムで聴いていた方がシックリくるようにも感じた。


今回改めて確認できたのがYさんのオーディオに対する聴き方(姿勢)である。奏者をリスペクトしているので気楽に聴くのではなく対峙して聴く。
大げさに言えば奏者と聴き手が一対一で格闘する(笑) そう闘いのような聴き方である。闘いだから当然BGM的には聴けない、お酒や他の人と談笑しながらなんてのも出来ない。かなりストイックな感じである。 もちろんBGM自体否定はしておらずBGMはBGMとして気楽に聴いておられるようだ。

現在のリスナー(オーディオ愛好家や趣味としている人達…)の殆どは音楽を気楽に聴きたい、リラックスする為に聴く、というのが主流のようだが昔はこのような聴き方をしていた人も多かったように想像する。時代が音楽を欲していたし趣味自体 現在のように多様化していなかったので音楽そのものを聴く事は貴重だったし真剣にならざる負えなかったのかもしれない。

個人的にはこういう聴き方には賛同する(年齢的にも?)。 音楽と対峙して聴くと言うと身じろぎもしなく何か堅苦しい感じもするが真剣になると集中して固まってしまう事はよくある。他人が考えている、見ているより本人は結構普通?なのである。

Yさんのこうした聴き方は奏者と機器、そしてソフトを製作した関係者に対するリスペクトから生じているのだと思う。それだけに期待を裏切られた作品(機器でもソフトでも)には評価は厳しいものになる、逆に良い物にたいしては素直に褒めあげる。

ただし聴き方は個人の自由でもあるのでそれに対してあまり関わらないのが寛容だと思う。
それにしても相変わらずワン&オンリーの機器類、音の出し方をする。抑揚感があり楽しくなる 麻薬的な音だなぁ(笑)

by kurama66644 | 2015-09-21 10:17 | オーディオ | Comments(0)