ロンドンレコード
正直言ってウェストコーストはこれまで余り聴いてこなかった、しかもこの+イレブンはビックバンドとまではいかないが比較的大編成でアンサンブルを中心としたもの キタサンの狭い部屋で聴いてもねぇ~と感心も無かったのだが TD124MK2を導入してから部屋の狭さは気にならなくなり大編成、アンサンブルものも どーんっと来い!的な感じで積極的に聴きたい雰囲気になってきたのである。
昼間 80~90dBぐらいの音量で聴く。ペッパーを始めとする西海岸の腕達者達の演奏は実に爽快。TD124MK2は空中に音をとき離し重厚なアンサンブルの中それぞれの楽器の音がブレンドしていながらハッキリと分かる、非常に楽しくなる音楽を奏でてくれる。テナー、アルト、クラリネットを使い分けているペッパーも この時期は絶好調なのだろう 楽器がよく鳴っている。 プレーヤーも良いが 流石オリジナルと うならせてくれる良アルバムである。
ところでオリジナルの聴き比べとして国内盤を800円ぐらいで手に入れていた。
この国内盤は61年のものでオリジナルは59年だからそれほど時間は経っていない。ジャケットを良く見ると左下に「LONDON records」と書いてある。
日本ではキングレコードから配給されていたようである。ジャズのオリジナルをよく聴くようになってからは日本の再発盤は根底からオリジナルと違うと落胆するケースが多かったのだが これほどオリジナルに忠実に再現出来ているものもあるのだなぁと えらく感心してしまった。
オリジナルは あくまでも元の音(広義的に)で 再発、特に国内盤でも当時はオリジナルをよく研究し製作、販売しているものもあったのだなぁと再発盤も侮れないと改めて見直してしまった。
このLP、僕も持ってます。例によって180g高音質盤ですが(笑)。重量盤はステレオイメージ強調しすぎのような気はしますが、これ、演奏は良いですねえ。いつもなんとなく聴き始めるのですが、裏返すことも厭わず、必ず最後まで聴いてしまいます。オリジナル盤はどんな音がするのかいつか聞いてみたいものです。
アート・ペッパーはそれほど頻繁には聴かないのですが60年以前のペッパーはスリリングで面白いですね。麻薬から復帰した後のペッパーはスリリングというより鬼気迫る感じがします。変な意味で死を予感していながら演奏していたのかもしれません(単なる推測ですが…)
最近思うのですがオリジナルが全て良いわけではないようです。自分の感性?に合っているものはオリジナルをも凌駕します。私は単に元の音を聴いてみたく興味本位で蒐集しているだけの変なマニアです(笑)